※ブログ更新※【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】20191018:ポジティブフレーミングのダークサイドを考える

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日は【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】ですが、論文アブストラクトのレビューではありません。

 

私が組織再社会化研究プロアクティブ行動という分野に関心があることはこれまでの投稿でお伝えしてきました。

今日はプロアクティブ行動という概念の中から、「ポジティブフレーミング」というものを取り上げ、そのダークサイドを考えてみたいと思います。

 

 ▼

 

プロアクティブ行動の「プロアクティブ」は「pro-active」ですので、「先に―動く」といったイメージです。

学術的には「先見的で、未来志向で、自律的な」といった言葉を目にすることもありますが、シンプルに「主体的な行動」ぐらいの理解で十分だと思います。

 

組織社会化研究の中で多くの研究蓄積があり、いくつか異なったバージョンがあるプロアクティブ行動ですが、

もっとも多くの研究で使われているものはAshford & Black(1996)によるものです。

Ashford & Black(1996)によるプロアクティブ行動は下記の4つです。

・意味形成(情報探索、フィードバック探索)

・関係性構築

・職務変更交渉

・ポジティブフレーミング

 

今日取り上げるのはポジティブフレーミングです。

ポジティブフレーミングは、

日本語にすると「ものごとを肯定的に捉えること」というとわかりやすいと思います。

 

例えば、

上司から嘘みたいに大量な仕事を頼まれたときに、

それを「乗り越えられない障害」と捉えるのか

あるいは「成長・ステップアップする好機」と捉えるのか

後者がポジティブフレーミングです。

何かしらの困難に直面したとき、それを肯定的に捉え挑戦していくのがポジティブフレーミング的な振る舞いです。

 

皆さんはポジティブフレーマーですか?

 

 ▼

 

一見して、

ポジティブフレーミングは文字通り肯定的で歓迎すべき行動のように思えます。

実際、一緒に働く人や部下がポジティブフレーミングのできる人間であれば同僚や上司は助かるに違いありません。

また、本人にとっても、困難な仕事に主体的に取り組み、それを乗り越えていくことで成長し、周りから高い評価を得るかもしれません。

 

しかし、

一方でこう思ってしまう私がいる。

「あれ、ブラック感が漂ってない?」

 

例えば、

上司:この仕事は全社的にも重要なんだ。作業も多いし、ミスも許されないけど頼むよ。期待しているから。

部下:はい!(よし、大変な仕事だけど、これを乗り越えたら自分を成長させることができるぞ。頑張ろう!)←今月残業100時間

というケース。

 

これ、けっこうあるあるだと思うんですよね。

むしろ、

強いブラック企業はたいていこういったダークなポジティブフレーミングがうまく機能しているのではないでしょうか?

ある種洗脳に近い部分があると思います。

このように、ポジティブフレーミングは主体的に仕事に取り組むことにつながる半面で、自分を追い詰めすぎてしまう可能性や組織にそういったマインドを利用されてしまう可能性があるのではないでしょうか。

 

 ▼

 

今日はプロアクティブ行動のひとつであるポジティブフレーミングについて、そのダークサイドの可能性について考えてみました。

実は、Cooper-Thomas & Burke(2012)が指摘しているように、ポジティブフレーミングは組織社会化への効果性が指摘されている一方で、研究の数が不足しています。

組織社会化研究はそのほとんどが組織にとってハッピーな結果を見つけるためのものがほとんどです。

ただ、今回指摘したように組織社会化の概念の中には、ある種悪用された時の「怖さ」を秘めたものもあります。

私は、ポジティブフレーミングは特にその可能性が高いと思っていたので、今回ご紹介しました。

ポジティブフレーミングはこういったダークサイドからの研究をすると面白い結果が出てくるかもしれません。

 

あなたの組織ではポジティブフレーミングがありますか?

また、そのポジティブフレーミングには「ブラック感」が漂っていませんか?

 

【文献リスト】

Ashford, S. J., & Black, J. S. (1996). Proactivity during organizational entry: The role of desire for control. Journal of Applied Psychology, 81(2), 199-214

Helena D. Cooper-Thomas and Sarah E. Burke (2012) Newcomer Proactive Behavior: Can There Be Too Much of a Good Thing?

  Connie R. Wanberg (ed.) The Oxford Handbook of Organizational Socialization. Oxford University Press. pp.56-77

 

 ▼

 

【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】の趣旨についてはこちら

 

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

―「大人の学び」7つの行動―(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動① タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動② 本を1トン読む

行動③ 人から教えられて学ぶ

行動④ 越境する

行動⑤ フィードバックをとりに行く

行動⑥ 場をつくる

行動⑦ 教えてみる

今回は【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】なので、行動②と行動⑦です。

よし、学ばな。。。

※ブログ更新※【行動②本を1トン読む】20191017

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日は【行動本を1トン読む】企画です。

今回も読んだ本の重量を追加したいと思います。

ちなみに、(2019年1月1日~)前回の投稿までの総重量は、48,878gでした。

 

ポール・クルーグマンほか著、大野和基編&インタビュー『未完の資本主義 テクノロジーが変える経済の形と未来』PHP新書・・・147g

 

本書は、「テクノロジー」「資本主義経済」などに関して、現代の知の巨人と言われる7名の著名な専門家にジャーナリストである大野氏が訊ねた論考集です。

 

世界の知の巨人(インタビュイー)

→トーマス・フリードマン:ジャーナリスト&コラムニスト

→デヴィッド・グレイバー:文化人類学者

→トーマス・セドラチェク:経済学者

→タイラー・コーエン:経済学者

→ルドガー・ブレグマン:歴史家&ジャーナリスト

→ビクター・マイヤー=ショーンベルガー:ビッグデータの権威

 

 ▼

 

ひとことで言えば、「イマっぽい本」ということです。

元々、ビジネス書では「未来予言系」の本が良く売れる印象がありますが、現在のように不確実性が高まり、変化のスピードが早くなっている時代であれば、そのようなタイプの本はなおのこと人々の「不安」に訴えかけるチカラ(訴求力)があるのだと思います。

実際、いま本屋へ足を運ぶと「AIが変える未来系」の本が大量に並べられています。

 

 ▼

 

本書もその系統に属するビジネス書です。

キーワードは「AI」「ビックデータ」「資本主義」「未来」といったところです。

それらをキーワードに上記の識者たちがさまざまな意見を述べています。

 

ただ、

この本に通底したメッセージをひとことで申し上げるならば、

「資本主義に終焉などない」

ということでしょうか。

つまり、近年よく聞かれるような「資本主義は行き詰っている」「資本主義の終焉が近い」といった考え方へのアンチテーゼとなってます。

 

ただ、細かい議論は各識者で異なっていますので、本書を購入して読んでいただくとして、私的にお薦めするのは文化人類学者デヴィッド・グレイバー氏が対談相手のChapter3です。

グレイバー氏は「Bullshit Jobs(どうでもいい仕事)」という言葉で有名です。

グレイバー氏は、世の中には自分の仕事が何の役に立っているのかを実感できないどうでもいい仕事にあふれていると主張します。

そして、今後AIやロボティクスによって人間はこれまでの「Bullshit Jobs(どうでもいい仕事)」から解放され、ゆくゆくはベーシックインカムによって最低限の生活が保障されるので、人間は「人間らしい仕事」に専念するのようになるとグレイバー氏は主張しています。

まあ、最近の未来の働き方についての典型的な議論かとは思いますが、

他のそういったタイプの議論と少し違っているのは、前提条件がたいていは「AIによって仕事がなくなる」という論であるのに対し、グレイバー氏は「そもそもどうでもいい仕事ばっかりなんだよ!」という点です。

また、この「Bullshit Jobs(どうでもいい仕事)」について、どのような仕事がそれに該当するのかについても詳しく解説されていて面白いです。

 

 ▼

 

今日は、AIやテクノロジーが変える資本主義の未来を論じた本書を紹介しました。

私がこの本を買った大きな理由はタイトルに「未完の」という文字が入っていたためです。

実は、「未完の資本主義」というのは私自身の資本主義への見解とかなり近いものがあります。

ボヤっとしたイメージですが、

これまでの伝統的な資本主義が「金融資本主義」であった(未完だった)のに対し、今後はお金以外のものも含めたすべてのものが高い資本機能を持った「エブリシング資本主義」になっていくと思っているからです。

そのため、本書は共感できる箇所も多く、また「へー、なるほど」と参考になる事実や予測も多くあり、示唆に富む内容でした。

 

・・・

 

前回までの総重量48,878gに、今回の147gを加算します。

ということで、(2019年元日~)現在までの総重量は49,025gになりました。

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回はもちろん行動②です。今後も1トンを目指して読んでいきます。

さあ、学ばな。。。

 

※ブログ更新※【行動②本を1トン読む】20191015

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日は【行動本を1トン読む】企画です。

今回も読んだ本の重量を追加したいと思います。

ちなみに、(2019年1月1日~)前回の投稿までの総重量は、48,702gでした。

 

ピーター・L・バーガー著、園田稔訳『聖なる天蓋―神聖世界の社会学』ちくま学芸文庫・・・176g

 

本書の著者、ピーター・バーガーは大変著名なアメリカ人社会学者です。

国籍はアメリカですが、もともとの生まれはオーストリアです。

ナチスから逃れてアメリカへ移住し、その後帰化しています。

ナチスから逃れてアメリカへ来た社会学者というと、ホルクハイマーやアドルノに代表されるフランクフルト学派が思い浮かびますが、ピーター・バーガーはフランクフルト学派には分類されません。

世代が少し違う(後)ということもありますが、社会学的方法論の流派?的な部分で異なっています。

フランクフルト学派がその背景にマルクスやヘーゲルらからの影響があることから思想史的視点から近代を分析し、近代化によって生まれた諸々の問題に目を向ける一方で、ピーター・バーガーはフッサールの現象学を社会学に応用したシュッツの現象学的社会学の流れをくむ社会学者と言われています。

 

「ピーターバーガー」の画像検索結果

(ピーター・L・バーガー)

 

ピーター・バーガーは以前から社会学史に登場するひとりとして知ってはいたものの、著書を読んだことはありませんでした。ですので、今回初めて読んだのがこの『聖なる天蓋』です。

原著のタイトルは‘The Sacred Canopy’で、副題として“EREMENTS OF A SOCIOLOGICAL THEORY OF RELIGION”となっています。

「SOCIOLOGICAL THEORY OF RELIGION」とあるので、この本は宗教社会学に分類されるものといってよいでしょう。

 

とりあえず、読みました。

しかし、わからん。まあ、わからん。

ネットで書評的なものを調べたことをよりどころに簡単に説明すると、この「聖なる天蓋」が=宗教ということのようで、近代化の中で「聖なる天蓋」が失われていった(世俗化していった)、ということのようです。(あれ、なんかさっき違う流派といったフランクフルト学派的な感じが、、、)

しかし、私は正直読んでいてそこまで全体を捉えられませんでした。

宗教社会学系の書籍は、大学生用の教科書的な本や実証研究であれば割とわかりやすいのですが、思想史的な記述や理論的な記述はかなり難解になりやすいイメージがあります。

実証研究的の宗教社会学では、やはりウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』やデュルケームの『自殺論』が超のつく名著であり、かつ読みやすいイメージがあります。

 

そんなわけで、読んでもよくわからんかったわけです。

ですので、あまり今日は書けることがない。

だから、↑につらつらと社会学史的な話をしてきました。

 

ただ、収穫はひとつありました。

それも結構重要な発見。

それは、この著作の中でピーター・バーガーが「社会化」について言及していたことです。そして、その社会化についての記述は私がいま関心を持っている「組織社会化」にも通底している考え方であるということです。

最後にその箇所を引用します。

もちろん、心理学で言えば、社会化は学習過程のひとつである。新しい世代は、文化の意味づけのうちに招じ入れられ、そこで既成の仕事に参与し、その社会構造を構成する役割と身元保証を受け入れるよう学習する。しかしながら、社会化は、学習過程を論じるだけでは適切に把握されない枢要な次元をもつ。個人は客体化された意味を学びとるばかりでなく、それに同一化し、それによって造形される。彼は、自分のなかにそれを引き入れ、彼自身の意味にしていく。彼はこうした意味を所有する者になるだけではなく、それを代表し、それを表現する者になるのである。

これは、何げに結構しびれます。

この文章の内容を組織社会化の文脈で語るとすると、新人は組織から変化させられるだけの存在ではなく、自ら変化を指向する存在である、ということでしょうか。

つまり、社会化は社会や組織側から一方的に客体としての個人へ影響を与えるだけでなく、個人から社会や組織へのベクトルを有した相互作用的な営みであるということが指摘されています。

実は、この解釈は組織社会化研究の80年代から90年代にかけて生じた大きな変化の流れと同じものです。

ピーター・バーガーがこの書籍を著したのは1967年ですので、ある種社会化研究の変遷を予言していたと言えるかもしれません。

非常に面白い。

また前後含めて再読しようと思います。

 

・・・

 

前回までの総重量48,702gに、今回の176gを加算します。

ということで、(2019年元日~)現在までの総重量は48,878gになりました。

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回はもちろん行動②です。今後も1トンを目指して読んでいきます。

さあ、学ばな。。。

 

※ブログ更新※【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】20191010

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日は【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】ですが、いつもの論文アブストラクトのレビューではありません。

 

私は中途採用者の定着・育成を扱う「組織再社会化研究」に関心があり、またその領域に加えて、個人の先取り的で主体的な行動を指す「プロアクティブ行動」という分野を掛け合わせたいと思っています。(願望)

 

組織再社会化とプロアクティブ行動を掛け合わせた研究は非常に少ないですが(そもそも組織再社会化研究の蓄積がアホほど少ないので)、実はそのそもの組織社会化研究ではプロアクティブ行動が使われることは非常に多いです。

(それは、「主体的に動く人間は組織に適応(馴染む)のも早いのでは?うまいのでは?」というメタイメージがあるからだと思います。)

 

そんなわけで、

・組織再社会化(組織社会化も含む)

・プロアクティブ行動

といったキーワードで引っかかってくる色々な論文を読むことが増えています。

 

 ▼

 

ただ、

読んだ論文、いわゆる先行研究がうまいこと自分の中に蓄積していかない、うまく生かせそうにない、という感覚になることが多々あります。

このような苦しみは先行研究のレビューでは不可避なことだとわかっているのですが、やはり悩む。。。

 

これまで、

Excelを使って読んだ論文の情報やアブストラクトの日本語訳を表にまとめていました。

ただ、

元々重要だと事前にある程度わかっているような論文を除けば、100本読んでも使えそうな論文は1~2本なので、表にまとめていてもけっこう精神的なストレスになります。また、表にまとめることが目的化するおそれもあります。

表に記録はするとしても、蓄積&活用により有効な先行研究レビュー方法はないかと思案していました。。。

 

 ▼

 

そんな中、今日素晴らしいやり方を教えていただきました!

(と言っても、人が人に教えているところを横から勝手に見ていたのですが、、、)

 

実は、

今日は午前中、立教大学の中原ゼミに参加していたのですが、

ゼミ終了後に立教大学助教の田中聡さんがM1の加藤さんに先行研究レビューの方法について、田中さんご自身のやり方を教えておられたので、便乗して横で一緒に聞いていました。

 

その方法はとてもシンブルで、

・研究はデータで保存のうえ、しっかり読む論文は紙出力する

・読んだ中で重要なポイントは論文の表紙1枚のうえにメモ書きでまとめてしまう

というものです。

 

このようにすることで、

論文を手に取って表紙を見ただけでその論文の中で明らかにされていることがわかります。

 

これにより、

「あれ、この論文なんか使えそうなこと書いてあったな(パラパラ)、どこだっけ?(ジロジロ)」

という時間と手間がなくなります。

これには、「なるほど!」と思いました。

いやぁ~、目から鱗が落ちるどころか、目から尾ひれ背びれ胸びれを落としたくなりました。

 

なので、

帰りの電車で読んでいた論文を使い、家に戻って早速実践しました。

 

これは良いです。

汚い字や略語ばかりなのですが、私自身にはこの論文の構造と結果がだいたいわかります。

これで、またいちいちアブストラクトやディスカッションを繰り返し読む手間がなくなります。

もちろん、実際に引用などする場合には再度細かく読む必要がありますが、少なくとも「使えるか、使えないか」といった「あてをつける」ことができるようになりました。

 

このやり方を使って、まずは自分のやりたい研究にとってクリティカルな論文を再読含め読みながら表紙まとめしていきたいと思います!

田中さん、ありがとうございます!

(本日ゼミ内で発表いただいた内容も大変参考になりました。ありがとうございます。)

 

加えて、

前期の途中から私を中原ゼミに連れていってくださった中原研OB&ラーンウェル関根さんと、ゼミ運営をされている辻さんのはからいにより、後期のゼミにフルで参加させていただけることになりました。ありがとうございます!

もちろん、その分私自身の発表も頑張ります。

 

 ▼

 

今日は、【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】番外編として、

先行研究レビューの方法について立教大学の田中さんからお教えいただいた方法を実践し、タイムリーにお伝えしました。

(というより、ほんとうに僕の個人的なメモですね、すみません、そしてありがとうございます)

 

 ▼

 

【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】の趣旨についてはこちら

 

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

―「大人の学び」7つの行動―(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動① タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動② 本を1トン読む

行動③ 人から教えられて学ぶ

行動④ 越境する

行動⑤ フィードバックをとりに行く

行動⑥ 場をつくる

行動⑦ 教えてみる

今回は【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】なので、行動②と行動⑦です。

そして、プラスして行動③です。

よし、学ばな。。。

※ブログ更新※【行動②本を1トン読む】20191008

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日は【行動本を1トン読む】企画です。

今回も読んだ本の重量を追加したいと思います。

ちなみに、(2019年1月1日~)前回の投稿までの総重量は、48,391gでした。

 

山口周著『知的戦闘力を高める 独学の技法』ダイヤモンド社・・・311g

 

本書は、元コーン・フェリーのシニアパートナーで、現在は独立研究者、パブリックスピーカー、著述家としてビジネス界に引っ張りだこの山口周氏です。

 

山口氏が提唱する考え方を表現するものとして、

「“役に立つ”から“意味がある”へ」ということばがあります。

 

山口氏によれば、

これまで産業革命以降、人間は役に立つものをつくりだすテクノロジーやサイエンスに重要性や高い価値を持たせてきました。

しかし、

現代ではすでにそれらの“役に立つ”ものが飽和状態になってきていることからその価値を失い、

これからは役に立たないがそこに“意味がある”もの、

例えばアートやフィロソフィーに高い価値が置かれるようになります。

山口氏はハイペースでビジネス書を出版されていますが、多くの書籍の根底にあるのはそのような考え方です。

 

※6月に立教大学で開催された講演会の様子がYoutubeでご覧になれます。「“役に立つ”から“意味がある”へ」という考え方を山口氏本人がわかりやすく解説されています。

動画を見る

 

 ▼

 

そのため、山口氏のビジネス書には通常のビジネス書では見かけることが少ない、美術や哲学にまつわる話が多く出てきます。

山口氏の大人気を顧みるに、

そのような新しい考え方がビジネス界で受け入れられつつありますが、

それは何か“分析して”や“狙って”というわけではなさそうです。

というのも、それらはまさに“役に立つ”の思考であるからです。

 

むしろ、

美術や哲学が山口氏にとって“意味がある”ものだからこそであり、

それがたまたま現代の世相にマッチしたというのが本筋のように勝手に推測しています。

 

例えば、本書の以下のような文章がそのような推測を支持してくれるかもしれません。

私自身の「掛け算」はなにかというと「人文科学と経営科学の交差点で仕事をする」ということになります。私のバックグラウンドは哲学・歴史・美術・音楽といった人文科学領域であり、この領域の勉強についてはまったく苦にならない・・・・・というよりも好きで好きでしょうがない。

 

この「好きで好きでしょうがない」というのは“役に立つ”とは真逆の考え方です。

むしろ、

自分にとって“意味がある”ということを重視しておられます。

そして、

本来“役に立つ”が重要視される経営科学の世界に、役に立たないが“意味がある”人文科学の知見を掛け合わせることで、そこに新しさが生まされているのだと思います。

 

 ▼

 

ただ、こう思われるのではないでしょうか?

“役に立つ”学問として、例えば経営学について学ぶだけでも大変なのに、さらにい“意味がある”という美術や哲学、歴史などを学ぶのは無理、もう絶対無理。。。

 

おそらく、そのような視点からこの本の需要が生まれているのではないでしょうか。

「山口氏はどうやって学んでおられるのだろうか?」というクエスチョンですね。

そのため本書では、なぜ今独学が必要なのか、知的戦闘力とは何か、知的戦闘力を身につけるためにどのような学びの技法があるのかということが山口氏によりつづられています。

 

 ▼

 

細かい技法については、是非本書を買って読んでいただければと思いますが、

 

最後に、私が読んでいて共感した部分をひとつご紹介したいと思います。

独学というと、「本でお勉強」というイメージを思い浮かべる人が多いのですが、実は独学にはさまざまなインプットソースがあり、それらを組み合わせることが重要だ、ということを忘れてはなりません。

 なぜ、独学のインプットを、これだけ広範囲のソースとして用いるかというと、本だけに独学のインプットを限定してしまうと「学びの稼働率」が低下してしまうからです。

 

以上のような考え方から、

山口氏は、テレビ・ラジオ・雑誌といったマスメディア情報や、YoutubeやWikipediaなどに代表されるネットメディア、そして映画や絵画などの芸術作品もインプットソースとして欠かせないものだとおっしゃっています。

 

それは、「学びの稼働率」の上昇につながります。

稼働率を上げることで、単純に独学の時間が増やせます。

時間が増えることは学びの絶対量が増えることに他なりません。

 

おそらく山口氏も、学びの基本は本だとお考えかと思いますが、それが常に最善とは限らないということをおっしゃりたいのだと思います。

また、学び=本からというような考え方が逆に学びの効率性を下げてしまう可能性について言及されています。

特にそのような学び方のバイアスがかかった人は大人に多いのではないでしょうか。

 

古い学び方にとらわれず、より自由な学びで「学びの稼働率」を上げよ、

というメッセージを本書を読む大人たちに伝えようとされているのだと思いました。

 

・・・

 

前回までの総重量48,391gに、今回の311gを加算します。

ということで、(2019年元日~)現在までの総重量は48,702gになりました。

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回はもちろん行動②です。今後も1トンを目指して読んでいきます。

さあ、学ばな。。。

 

※ブログ更新※【行動②本を1トン読む】20191003

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日は【行動本を1トン読む】企画です。

今回も読んだ本の重量を追加したいと思います。

ちなみに、(2019年1月1日~)前回の投稿までの総重量は、48,119gでした。

 

似鳥昭雄著『リーダーが育つ55の智慧』角川書店・・・329g

 

本書は、言わずと知れたカリスマ経営者であるニトリ創業者、似鳥昭雄氏の著書です。

昨日人事評価制度について書いた投稿の中で少し取り上げた書籍ですが、1カ月ほど前にニトリさんについての調べものをしていて読みました。

(最近、読んでからこちらのブログにアップするのにだいぶタイムラグが発生しています。。。)

 

ニトリさんは多くの方がお世話になっていると思います。

私も大学生で一人暮らしだったころに月1~2回は行っていました。

今思えば、なぜあれほど頻繁に通っていたのだろうと思います。住んでいた部屋の近くにあったので、よく散歩がてらお店に行ってブラブラ、マッサージチェアでグダグダ、そしてそのまま帰る、ということもよくありました。(すみません。。。)

 

この巨大企業を一代で築き上げたのが似鳥会長です。

本書は「リーダーが育つ55の智慧」というタイトルではありますが、

内容としては、ニトリのこれまでの歴史、似鳥氏が何をどのように考え事業を拡大させ、またそこで働いている人たちをどのように育てて来たかということが記されています。

特に、ニトリがまだここまで大きくなっていない頃のエピソードはとても印象深いものばかりでした。

 

ここで紹介したいところがいくつもある本書ですが、そのなかでもおそらくニトリがここまで成長した一番のきっかけを取り上げます。

 

 ▼

 

ニトリ成長のきっかけとは何か?

それは、似鳥会長ご自身の「アメリカ視察」での体験です。

ニトリの「アメリカ視察」は今でも続くニトリの有名な取組みですが、この本でもたびたび言及されており、もっとも印象的なエピソードのひとつでした。

 

それは体験と言うにはあまりに大きな「衝撃」だったようです。

 

家具の卸及び小売として札幌でスタートしたニトリですが、創業からしばらくはそれほどうまくいっていたわけではなかったそうです。何カ月も赤字が続き、インスタントラーメンで飢えをしのぐ日々が続いていました。また、近くにライバル店ができたことで事業は行き詰まっていたそうです。

そんな時に似鳥氏に舞い込んだのがコンサル主催の「アメリカ視察セミナー」。何か今後の事業にとって大切なヒントがあるのではないかと思い参加したそうです。

そこでアメリカの住環境を目の当たりにした似鳥氏は大きな衝撃を受けました。

本書で似鳥氏は次のように振り返ります。

 

現地を視察して受けた衝撃は、私の人生を一変させるものとなりました。アメリカの家具は価格が日本の3分の1でありながら、種類やサイズ、カラーが豊富にそろっていて、使う人の視点に立った設計で質や機能でも日本の製品を圧倒していました。

 また、家具だけにとどまらずカーテンやカーペットなどとのトータルコーディネートを考えた展示になっていたのも、当時の日本では考えられないものでした。こうした違いは、アメリカの家具小売店が巨大であったことでもたらされていたのです。

 

このアメリカ視察、そしてその後チェーンストア理論の第一人者であった渥美俊一氏に師事してチェーンストア理論を徹底的に学習・研究したことが、その後のニトリの成長を決定づけることになりました。

 

上記引用の中でも、「トータルコーディネート」という点はニトリの店舗を思い浮かべてピンとくる方も多いと思います。

ニトリの店舗に入ると奥の方にあることが多いアレです。

ニトリの商品で部屋をトータルコーディネートして再現しており、訪れた客は「こんな部屋にしたいな」などと思いながら、様々なテイストにコーディネートされた部屋を見て回ります。

ちょうど服屋さんに行ってマネキンを見るような感じでしょう。

そこでお客様に提案されているのは、単に個々の家具という商品だけではありません。住環境や住文化、あるいはその体験なのです。

 

ニトリは家具屋でありながら、ただ家具を売るということにとどまらず、お客様の住環境全体をより良いもの、より豊かなものにすることを掲げることで多くの支持を集めたと言えます。

似鳥氏ご自身が経験した「アメリカ視察」という衝撃がそのきっかけであり、その衝撃から「日本の住環境をアメリカに負けないくらい豊かなものにしたい」という熱い思いと強い信念が生まれ、今のニトリをつくりあげることになりました。

 

 ▼

 

今日はニトリ創業者である似鳥会長の著書を取り上げました。

繰り返しになりますが、「アメリカ視察」は当時の似鳥会長に大きな衝撃を与え、ニトリ成長への舵取りのきっかけとなりました。

この似鳥会長が体験した「ロマン」を次世代を担う人々にも伝えるべく、ニトリでは現在も「アメリカ視察研修」を実施しており、毎年800人もの従業員がアメリカ視察を体験しています。

ひと昔前と比べ、有名なカリスマ創業社長というのが少なくなったように思います。現在ではその中でも似鳥会長がもっとも有名なのではないでしょうか。

ニトリは今後も続く大きな成長を見込んだ計画の下で経営されています。今後、どんなことに挑戦していくのか、またそのためにどのような人事的施策を取っていくのかということにとても注目しています。

 

・・・

 

前回までの総重量48,119gに、今回の272gを加算します。

ということで、(2019年元日~)現在までの総重量は48,391gになりました。

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回はもちろん行動②です。今後も1トンを目指して読んでいきます。

ああ、学ばな。。。

 

※ブログ更新※【行動②本を1トン読む】20191001

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日は【行動本を1トン読む】企画です。

今回も読んだ本の重量を追加したいと思います。

ちなみに、(2019年1月1日~)前回の投稿までの総重量は、47,467gでした。

 

島村公俊著『10秒で新人を伸ばす質問術』東洋経済新報社・・・329g

 

本書は講師ビジョン株式会社の島村さんの初の単著です。

島村さん、おめでとうございます!

 

島村さんと初めてお会いしたのは今年の2月で、独立して仕事されている方々の集まりに、ラーンウェル関根さんに誘っていただいたことがきっかけでした。

私は当時はまだ会社に所属していましたが、島村さんや関根さんをはじめ皆さんが温かく迎えてくださり、とても勇気づけられたことを覚えています。ありがとうございました。

 

実はその際に、単著の出版を今後の目標のひとつに挙げられていたので、この度の単著出版「本当におめでとうございます」という気持ちです。

 

 ▼

 

この本は、帯にある通り人材育成の「超プロ」である島村さんが教える、最短最速で新人を育成するための指南書です。

タイトルにある「10秒」というのはこの「最短最速」ということの象徴的意味合いもあります。

 

昨今の「働き方改革」の中で、新人を指導する先輩や上司は以前より本当に限られた時間の中で新人育成に携わらなければなりません。

残業がほぼ無制限に行われていた時代であれば、先輩や上司はとても長い時間を新人と共に過ごすことになり、新人育成に多くの時間を使うことができました。

しかし今では、残業抑制の風潮だけでなく、フェイス・トゥ・フェイスだったコミュニケーションがデジタルデバイスを介したものが増えて、直接新人に関わることができる時間は相当減ってしまったことでしょう。

 

そのような状況の中で新人指導をする方々にとって、本書は必携の書になるのではないでしょうか。

 

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本書の目次はこちら

第1章 最速で「仕事の基本」を教える10の鉄則
第2章 早く自分で育つように新人を「体質改善」する
第3章 10秒で新人を伸ばす質問術
第4章 成長を加速させる「叱り方& ほめ方」のコツ
第5章 忙しくても続けられるコミュニケーションの秘訣
第6章 トラブルはスピード減の元! 「困ったとき」の解決法
第7章 基礎が身についたら始めたい「ワンランク上」の育成法

 

こちらでご紹介したいところは多々あるのですが、

せっかくの新刊なので、あまりネタバレ的にならないように、

私がとても共感した3点を紹介させていただきたいと思います。

 

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一つ目、

「すべての質問を求める新人」には7割しか教えない

 

こちらは、慎重型の新人で、何事も先に説明を受け、理解して練習してから実践に移すタイプの新人への時短育成法です。

この育成法では、新人に対し「すべて教えている」と伝えながらも7割の説明にとどめます。

すこし意地悪なようにも思えるかもしれません。

しかし、ちゃんと理由があります。

なぜなら、慎重派の新人の多くは、情報量が多く理解しきれなくなると、「もっとしっかり覚えてからでないと実践に移せません」と、さらに行動を躊躇する場合があるからです。

つまり、すべて教えてしまうことでかえって育成にかかる時間が長くなってしまうのです。

この育成法で重要なのは、実践においてしっかりとフォローすることを忘れないということです。

7割の説明で、まずは実践、行動してもらい、しっかりとフォローすること。そして「フォローする」ということを事前に伝えておくことも重要です。

 

私が以前、後輩指導していた際に全部先に教えてしまうタイプの指導をしていた時期があり、なかなかうまく育成できていない感覚があり、ここで紹介されているような指導に変えたという経験があります。

そのため、実感として大変共感しました!

 

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二つ目、

当事者意識を持たせる質問

 

こちらは、元々島村さんがソフトバンク時代に当時の指導者から繰り返し伝えられた言葉がもとになっています。

 

それは、

「結局、誰かに仕事を教えるということは、いかに仕事を「自分ごと」にさせるかだよ」

というものです。

 

指導者の立場にあるような先輩社員や上司の多くは、仕事に対し「自分ごと」として当事者意識を持って臨むことができます。

しかし、入社して間もない新人はまだ会社や仕事へのエンゲージメントが少ない、仕事についての知識や経験の少なさといったことから、「自分ごと」として当事者意識を持って仕事することが難しい場合があります。

 

しかし、目の前の仕事に対し、「自分ごと」として関わるかどうかはその仕事経験から学び、成長するスピードにおいて大きくかかわってきます。

そのため、新人に当事者意識を持たせることは新人の成長速度UPにつながるとのこと。

 

そこで、新人に当事者意識を持たせるための質問として次のようなものがあります。

「一人でやるとしたら?」

「仮にできるとしたら?」

 

人材育成において、

「自分ごと化させる」

「当事者意識を持たせる」

は最重要テーマのひとつと言えるでしょう。

 

新人指導で新人の仕事に対する姿勢に関して悩まれている方におススメしたいポイントでした。

 

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三つ目、

モチベーションの火となるちいさな「やってみたい」を見逃さない

 

人がもっとも高いモチベーションで動くことができるのは、「やってみたい」ことではないでしょうか。

大人だとなかなか外目には分かりづらい部分もありますが、子どもで考えるとよくわかると思います。

子どもは常にやりたいことが入れ替わり立ち替わりし、その今ココでもっとも楽しいことをやろうとします。

そのため、常に最高潮のテンションで無尽蔵とも思えるスタミナで動き回っています。

そのような人間の本質的な性向は年を重ねたからまったくなくなってしまうということはないでしょう。

大人になるとやりたいことよりもやらなければならないことが増え、またやりたくてもできないことが増え、そのうちに自分が何をしたいのかわからなくなってしまうだけです。

それでも、何か自分の中でヒットしたときには「やってみたい」という気持ちが生まれます。

 

本書によれば、仕事の中で新人が発する「やってみたい」というメッセージを指導者はしっかりと受け取ること、あるいは問いかけることによってそのようなチャレンジする気持ちを引き出すことが重要です。

新人の「やってみたい」という気持ちをキャッチすることで、新人のモチベーションを高めることができます。

新人が高いモチベーションで仕事に臨むことで成長スピードも高まりますし、その他の業務へのコミットメントも高く維持できるかもしれません。

 

一方で、そのような新人の「やってみたい」という気持ちを、「新人のくせに生意気だ」「まだまだ早い」という風にあしらってしまい、気持ちを萎えさせてしまうことは、現状の仕事へのモチベーションの低下、最終的には離職という事態につながりかねません。

そのため、もし新人の「やってみたい」ことがどうしても現時点では不可能なものであっても、しっかりと受け止め、その前向きな気持ちや姿勢を肯定してあげることは重要でしょう。

以上から、新人の「やってみたい」をキャッチし、高いモチベーションで仕事に取り組んでもらうことの重要性がわかります。

 

もし新人の「やってみたい」がなかなか見つけられないという場合のために、本書では次のような質問が紹介されています。

「何かやってみたいこととか、参加してみたいものはあるかな?」

まずは、新人の「やってみたい」をキャッチするためのアンテナを立てることから始めましょう。

 

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以上、本書の中で私がとても共感した3つの点を紹介しました。

他にも素晴らしい新人育成法がたくさん詰まっておりますが、その他は是非本書を購入してお読みいただければと思います。

 

本書には『匠の時短質問』という形で、具体的な業務での状況を想定した質問がたくさん紹介されています。

現在、新人の指導担当者であったり部下をお持ちの方は本書を携えて、状況に応じた質問を投げかけて新人指導に当たってはいかがでしょうか。

 

私的に楽しかったのは、

この『匠の時短質問』の中で、質問での問いかけの語尾の「かな?」というところです。この「かな?」を読むたびに、「島村さんっぽいなぁ~」、「島村さんにに問いかけられているみたいだ」と、勝手にリアルな想像をしておりました。笑

 

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今日は、いつもお世話になっている島村さんの初&祝な単著『10秒で新人を伸ばす質問術』をご紹介しました。

島村さん、おめでとうございます。

 

ちなみに、10月23日に丸善日本橋店で島村さんが登壇する刊行記念トークイベントが開催予定です。イベント情報ページはこちら

(先日、イベントの会場となる丸善で壁に貼ってあったチラシをパシャリ)

 

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その他、

レヴィストロース著、山口・渡辺・渡辺訳『仮面の道』ちくま学芸文庫・・・199g

 

阿満利麿『柳宗悦』ちくま学芸文庫・・・124g

 

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前回までの総重量47,467gに、今回の329gと199gと124gを加算します。

ということで、(2019年元日~)現在までの総重量は48,119gになりました。

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回はもちろん行動②です。今後も1トンを目指して読んでいきます。

ああ、学ばな。。。

 

※ブログ更新※【行動②本を1トン読む】20190926

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日は【行動本を1トン読む】企画です。

今回も読んだ本の重量を追加したいと思います。

ちなみに、(2019年1月1日~)前回の投稿までの総重量は、47,182gでした。

 

小山龍介著『STUDY HACKS!』東洋経済新報社・・・285g

 

本書は『○○ HACKS!』シリーズのお勉強版。

主にビジネスパーソンへ向けて、仕事や人生に役立つ情報をまとめたこのシリーズ、たくさん出すぎてて、本書がいくつめなのかすらわかりません。

 

例えば、

『IDEA HACKS!』

『PLANNING HACKS!』

『整理HACKS!』

『TIME HACKS!』

『READING HACKS!』

『会計HACKS!』

etc

 

本当にたくさん出ています。

その証拠にブックオフで安く買えます。

「ブックオフで100円で買える」というのは一見バカにしてるような感じがしますが、ものすごく誉め言葉だと昔から思っています。

というのも、古物である古本はその流通量によって価格が決まってくることが多く、同じものがたくさんあるからこそ中古市場で安く取引されているからです。つまり、「ブックオフでよく見る」「ブックオフで100円だった」はそれだけ売れてる、人気があるという側面を表しているからです。

 

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著者は小山龍介氏か原尻淳一氏、あるいは共著ということが多いようです。

本書『STUDY HACKS!』の著者も小山氏です。小山氏は現在教員のようですが、一応肩書としては広告プロデューサーということのようです。

元々は京都大学で美術史を学び、卒業後広告業界へ。そして、MBAを取得して・・・というような経歴。(美術史&広告と言うとことが、山口周氏と経歴が似ているな)

 

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本書は6つのジャンルについて2つの視点からハックがまとめられています。

 

6つのジャンル:

環境づくり、自己管理、インプット、アウトプット、時間管理、波及効果

 

2つの視点:

テクニック、ツール

テクニックは基本的な考え方、効率性やモチベーションアップの法則などです。ツールは場所やデバイスなど物理的に役立つものを指しています。

 

この6つのジャンルと2つの視点の掛け合わせで、色々なスタディハックが紹介されています。

 

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印象的だったのは、「教えたときは90%」

これは学んだことをどの程度理解しているかについてです。

聞いたことは10%、見たことは15%、見聞きして20%、話し合って40%、体験したときは80%、そして教えたときは90%

 

小山氏は他の本からこの結果を引用し、具体的な教えるシーンを8つ挙げています。

①会社のチームメンバーに学んだことをメールする

②参加しているメーリングリストに投稿する

③メールマガジンで報告する

④ブログに学んだことを書き込む

⑤持っている連載の原稿に書く

⑥ワークショップのテーマに利用する

⑦セミナー、研修のテーマに利用する

⑧本の原稿として書く

 

④~⑧は「小山氏だからその機会がある」という部分がありますが、①~④は普通に誰でも個人で実践できることだと思います。

ここでこれだけたくさんの「教える」シーンを挙げられているのは、だれでも何かしら教える機会を学ぶ機会として利用できる可能性を見つけられるようにされているからだと思います。

 

実際私は今、④を実践していて、このように学んだことをブログに書き込んでいますが、ブログを作ったり、投稿したりが面倒であれば①や②でもまったく問題ないと思います。①のチームメンバーへのメールであれば結構手軽ですし、それは会社に限らず知り合いでもなんでも、メールでもSNSでもなんでもOKだと思います。

 

重要なのは、

相手がいること、あるいは相手がいると自分が考えているところに発信することでしょう。

 

メモなども勿論重要な学びの手段ですが、得てしてそれらはただの記録になりがちで自らの学びに活用するにはそれなりの意識と行動と継続が必要です。やはり学びの効果を考えると「教えること」、特に「教える機会を持つこと」が良いのではないでしょうか。

 

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今日は学びに役立つ本『STUDY HACKS!』を取り上げました。

「教える機会を持つこと」の重要性を改めて認識しました。

元々このブログも同じような意図で始めたものです。このブログを始めるまでは、インプットばかりでした。

ブログを始めることでアウトプットの場を先に設け、この場を通じて学んだことを「教える」ことによって、以前よりもインプットの質が上がった実感があります。

本書で小山氏が書かれていることと同じことを私自身の経験として持っていますし、身の回りでもそういった活動を実践し、同様の考えに至っている方が多くいます。

 

教えることで学ぶ、特にブログなどの情報発信機会を持つことはおすすめですが、一方でそれが1回きりで終わってしまってはあまり意味はないでしょう。

まずは、ご自身で続けられる範囲のことで始められることが良いかと思います。

↑でも紹介した会社のチームメンバー、あるいは知り合いでもなんでも、誰かしらに何かを教えること。面白かったWEB記事のURLを送り付けるでもなんでもOKだと思います。

そう、手段はなんでもOKです。

 

・・・

 

前回までの総重量47,182gに、今回の285gを加算します。

ということで、(2019年元日~)現在までの総重量は47,467gになりました。

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回はもちろん行動②です。今後も1トンを目指して読んでいきます。

さあ、学ばな。。。

 

※ブログ更新※【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】20190925

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日も【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】ですが、今回は昨日のつづきです。

昨日の投稿ではいつもの英語文献のアブストラクトレビューではなく、「組織社会化」についてその定義を改めて確認し、「組織再社会化」についてもお話しました。

 

ポイントとしては、

これまでの「新卒一括採用」「終身雇用」という枠組みが以前ほどの力を失っている現代、そして将来にかけて、これまでの「学校から企業へ」という日本における組織社会化モデルが唯一のメインストリームではなくなるということ。

そして、雇用の流動化や事業の変化などが進む中で、「役割から別の役割へ」(組織内組織再社会化)あるいは「組織から別の組織へ」(組織間組織再社会化)という二つの側面を持つ「組織再社会化」がより重要になっていくということ。

昨日は、この二つの「組織再社会化」が重要になってくるとだけお伝えして、その理由は書きませんでした。

なので、今日はその理由をお伝えしたいと思います。

 

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順番で言うと逆になってしまいますが、

まずは「組織間組織再社会化」についてです。

こちらの組織再社会化が重要になってくるのはものすごく単純です。

それは、「雇用の流動化」です。

もっとわかりやすく言えば「転職が増えている」あるいは「転職が普通のことになる」からです。

これまでの日本企業(特に大手企業)では、「新卒一括採用」によって若い人をがばっと採って、その後は「終身雇用」を前提とした長期の育成によって新人さんを自社色に染め、またジョブローテーションによって社内の酸いも甘いも知った人材を育て上げてきました。

ひと昔前は、新卒で入った会社に定年まで居続けるという考え方が強く残っていました。

しかし、状況は変わり、転職も普通のキャリア選択になりました。

それには様々な理由が考えられます。

例えば、人材不足のため新卒だけでなく中途採用も超売り手市場、大手企業だからと言って一生安泰とは限らない、給料よりも働きがいのある会社で働きたい、自分のやりたいことをしたいから起業する、複業という新しい働き方、などなど。

通年採用を始める企業も増えてきました。

今後も雇用の流動化は進行していくと思われます。

 

転職が増える中で問題となるのが「中途慣れ」の問題です。これまで新卒採用を基本的な人材採用手段としてきた企業では、中途は人手不足に対応するための即戦力であり、あくまで将来的に会社を背負って立つのは新卒の中からという考え方を持っている会社が多くあります。「中途採用者=即戦力」というイメージが定着しており、中途採用者には特別ケアの必要はないと考えられている場合があります。そのような会社の状態を「中途慣れしていない」と言います。

中途慣れしていない組織では、中途採用者が抱えやすい課題やそれに対する適切な対応をとることや、そのような風土がないため、中途採用者が入ってもすぐにやめてしまうという組織課題が生じる可能性があります。

 

そこで、重要になってくるのが「組織間組織再社会化」です。

つまり、ある組織(企業)から別の組織(企業)へ転職した際に、その企業が中途慣れに課題を抱えていると早期退職につながりかねず、また企業としてもせっかく高い紹介料を払って入社した中途採用者が辞めてしまうというような事態に陥りかねません。

「組織間組織再社会化」は、ある組織から別の組織へと移った人がどのように新しい組織に適応していくのか、その時個人や組織はどのようなことを行えば組織適応をより促進することができるのかということを扱います。

 

そのため、雇用の流動化がますます進んでいく中で「組織間組織再社会化」はより重要になってくると思われます。

 

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次は、「組織内組織再社会化」です。

「組織内組織再社会化」について、中原淳著『経営学習論 人材育成を科学する』は次のように説明しています。

 

個人は組織から新しく要求される欲求―例えば、これまでとは大きく異なる、知識、役割、技能、文化などを新たに習得することの養成―に基づき、再学習を積み重ね、組織の変化や環境の変化に適応しなくてはならない。このプロセスにおける学習を、今、仮に「組織内組織再社会化」とよぼう。

 

現代は非常に変化が激しく、またその変化の早い時代です。

自ら転職などで組織を変えなくても、所属している組織の事業変化や市場環境の変化によって、それまでとは異なる役割を求められる可能性があります。

要求される役割が変われば、そこで求められる業務のやり方や知識、スキルなども大きく変わってくるでしょう。

組織内の変化であっても、事業変化等の組織の変化は個人にとっても大きな変化となっており、改めて社会化する必要があるか、あるいはそのほうがより良く変化に対応できる可能性があります。

 

VUCAの時代と呼ばれる現代では、今後もハイスピードで激しい変化に多くの組織や個人がさらされていくことになると思われます。

そのため、この「組織内組織再社会化」もより重要になってくるのではないでしょうか。

 

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今日は昨日の投稿の続編として、「組織内組織再社会化」と「組織間組織再社会化」について、その高まる重要性をお伝えしました。

まとめると、下記のようになります。

・「組織内組織再社会化」が重要なのは、変化が激しい時代だから

・「組織間組織再社会化」が重要なのは、雇用の流動化が進むから

 

「組織社会化」や「組織再社会化」は、採用・育成する側の企業サイドにはもちろんのこと、組織に適応しようとする個人にとっても有用な知見が多くあると思います。しかし、その割にはそれを個人に伝えるような機会は少ない気がしております。今後はそういった知見に基づいたアドバイスやノウハウが広く共有されていけばいいなと思います。

この【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】もその一助になればと思っています。

 

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ちなみに、この話は基本的に、中原淳著『経営学習論 人材育成を科学する』第6章の内容を参考にしているので、より詳細に知りたい方はそちらをご覧くださいませ。

[中原淳]の経営学習論

 

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【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】の趣旨についてはこちら

 

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

―「大人の学び」7つの行動―(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動① タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動② 本を1トン読む

行動③ 人から教えられて学ぶ

行動④ 越境する

行動⑤ フィードバックをとりに行く

行動⑥ 場をつくる

行動⑦ 教えてみる

今回は【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】なので、行動②と行動⑦です。

ああ、学ばな。。。

※ブログ更新※【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】20190924

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日は【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】です。

いつもは組織社会化や組織再社会化に関わる英語文献のアブストラクトを翻訳し、それについてメモを残しています。

 

しかし、今日は少し違います。

今日は、改めて「組織社会化とは何か」、そして「組織再社会化」について少し書きたいと思います。

ちょうど、ある会のための資料作成で、中原淳著『経営学習論 人材育成を科学する』を再読(再々々々読?)していたので、短いですがその内容をちょっぴり共有させていただこうと思いました。ちなみに、内容は明日に続きます。

 

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まず、「組織再社会化」について書く前に「組織社会化」について書かねばなりません。

私はよく、組織社会化は「組織に入った人がその組織に適応すること、あるいはその過程」、一言で言うなら「適応」と言ってしまいます。

 

ただ、念のため正式に研究としてどのような定義が使われているのかを確認しますと、、、

 

日本語文献でよく使われる組織社会化の定義は高橋弘司(1993)の次のような定義です。

「組織への参入者が組織の一員となるために、組織の規範・価値・行動様式を受け入れ、職務遂行に必要な技能を習得し、組織に適応していく過程」

 

そして、英語文献ですと次ようなものがあります。

「個人が、組織内における役割を受容し、組織構成員として参加するために必須の価値観・能力・期待された行動・知識を正しく認知する過程」(Louis 1980)

 

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そして、

日本は「新卒一括採用」「終身雇用」という構造が、(特に大手企業を中心に)メインストリームであり続けたため、

「組織社会化」と言うとき、その背景には「学校(教育機関)から企業(組織)」へという想定があります。そのため、日本での組織社会化研究の多くは、「学生から社会人へ」という枠組みの中で行われてきました。

 

しかし、雇用の流動化、人材の多様化、外部環境変化による事業変化などの近年の傾向を反映して、人は学校を出た後ひとつの同質的な組織に留まり続けるという想定は以前ほどの力を持たなくなってきています。

 

ここにおいて、「組織再社会化」が登場します。

これまでの「組織社会化」は「学校から企業へ」という枠組みの中で語られてきました。

しかし、「組織再社会化」は「役割から別の役割へ」あるいは「組織から別の組織へ」という枠組みで語ることになります。

 

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組織再社会化について、

「役割から別の役割へ」と「組織から別の組織へ」という二つの表現を使いました。

これには、ちゃんとした理由があります。

 

というのも、

「組織再社会化」には「組織内組織再社会化」と「組織間組織再社会化」の二つの文脈が存在しているためです。

 

そして、この二つの「組織再社会化」ですが、近年その両方が組織にとってとても重要な概念になってきていると感じています。

 

なんでその二つが両方とも重要になってきていると思うかについてですが、、、

すみません、それについては明日の投稿に回させていただきます。

申し訳ありません。

 

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今日は「組織社会化」の概念、そして「組織再社会化」の2種類について少し書きました。

今日書いた内容をまとめると下記の3つになります。

・「組織社会化」は一言で言うと「適応」

・日本で「組織社会化」と言えば、「学校から企業へ」という想定があった

・「組織再社会化」には2つの種類があり、どちらも最近重要になってきている

 

明日の投稿では、「組織再社会化」の2種類について、その概要と「なぜ今重要なのか」ということについて書きたいと思っています。

 

ちなみに、この話は基本的に、中原淳著『経営学習論 人材育成を科学する』第6章の内容を参考にしているので、より詳細に知りたい方はそちらをご覧くださいませ。(今、Amazonのページを見て、キンドルの方が結構安くてびっくりしました。僕はすでに紙で持っているし、そもそも紙派ですが、、、)

[中原淳]の経営学習論

 

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【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】の趣旨についてはこちら

 

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

―「大人の学び」7つの行動―(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動① タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動② 本を1トン読む

行動③ 人から教えられて学ぶ

行動④ 越境する

行動⑤ フィードバックをとりに行く

行動⑥ 場をつくる

行動⑦ 教えてみる

今回は【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】なので、行動②と行動⑦です。

よし、学ばな。。。