※ブログ更新※【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】20200317:リモート環境下での新人受け入れはソーシャルメディアの社交的利用が重要!?リモートでは困難な「文化的社会化」を促すソーシャルメディアの使い方とは何か。

 

 こんにちは、高橋です。

 

 昨日は超久しぶりの【勝手に組織社会化研究室】でした。

 新型コロナウイルスの感染拡大により長期化が予想されるリモートワーク環境下での4月以降の新人受け入れについて、

 「組織社会化」の知見の中から、リモート環境で注意すべき点について、そしてその対策としてどのようなことが考えられるかということを書きました。

 

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 そのような趣旨で、次のようなことを書かせていただきました。

 「新しく組織に参入した者が、その組織の目標に基づいた役割や価値観、技術などを獲得していくプロセス」であり、一種の「学習」と見なされる「組織社会化」には、

 次にような3つの側面があります。

・職業的社会化

→仕事に必要な知識やスキルの獲得すること。仕事自体をこなしていくために重要。

・文化的社会化

→組織の価値観や規範を学習すること。仕事自体というよりもそのプロセスやコミュニケーションにおいて重要。

・役割社会化

→他者や組織から求められている役割を理解すること。求められる成果を出していくためにも役割の把握が大切。

 

 そして、

 この3つの側面の中でも、【文化的社会化】と【役割社会化】の2つはリモート環境で行いにくいタイプの社会化プロセスです。

 そのため、

 文化的社会化を促すために、テレビ会議や社内チャットにおいて、なるべくオンラインコミュニケーションを活発にすることで、それを観察したり参加する新人に組織の文化的側面を感じ取りやすくすることが対策として考えられます。

 また、

 役割社会化を促すために、新人と上司、新人と先輩など、指導者―被指導者の関係にある人たちの間でしっかりと対話する時間を設けることが大切だと思います。しっかりと相手への期待や望まれる役割を言語化して伝えること、そしてそれを定期的に確認することが重要でしょう。

 

 以上が昨日のブログの内容のまとめです。

 元記事はこちら▼

 ※ブログ更新※【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】20200316リモート環境での新人受け入れで注意すべき「組織社会化」の3つの側面:文化的社会化と役割社会化に注意した受け入れが大切!?

 

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 このことを書いていて、

 以前【勝手に組織社会化研究室】で組織社会化研究の英語論文のアブストラクトの翻訳&コメントを書いていた時に取り上げた1つの論文を思い出しました。

 その論文は、仕事組織でのソーシャルメディア利用の影響について調査した研究でした。

 リモート環境下では、ソーシャルメディアを利用したコミュニケーションが重要になってくるため、ソーシャルメディア利用がどのような影響を持つのかは大切な視点です。

 以前にアップしている記事を元に、職場でのソーシャルメディア利用において重要な点を確認したいと思います。

 

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 以前にアップしている記事では、

 次の論文のアブストラクトなどを元に、組織でのソーシャルメディア利用による組織社会化やメンバーのコミットメントへの影響について考えました。

 【論文タイトル】

 The impact of internal social media usage on organizational socialization and commitment

 【著者】

 Ester S. Gonzalez, Dorothy E. Leidner, Cindy Riemenschneider, Hope Koch

 【出典】

 Thirty Fourth International Conference on Information Systems, Milan 2013

 

この研究では、二つのタイプのソーシャルメディア利用、四つの社会化指標、そして三つのコミットメント指標が分析された。

 

▼2つのタイプのソーシャルメディア利用

 仕事に関わる利用(Work-Related Use)

 社交に関わる利用(Social-Related Use)

 

 ∟ソーシャルメディアの仕事利用

ex)仕事に関わる情報の共有、打ち合わせetc

 

 ∟ソーシャルメディアの社交利用

ex)飲み会のセッティング、組織内の友人をつくる、共通の関心を持つ人を探すetc

 

▼四つの社会化指標

 役割の明確さ(Role Clarity)

 自己効力感(Self-Efficacy)

 組織的文化の知識(Knowledge of Org Culture)

 社会的受容(Social Acceptance)

 

 

▼三つのコミットメント指標

 規範的コミットメント(Normative)

 継続的コミットメント(Continuance)

 情緒的コミットメント(Affective)

 

 

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ソーシャルメディアの仕事利用は社会化やコミットメントと重要な関係を持つという結果は得られなかったが、ソーシャルメディアの社交利用は組織的文化や社会的受容、情緒的コミットメントと関連しているということが示唆される。

→ソーシャルメディアの仕事利用は、業務効率改善といった側面が強いので、社会化やコミットメントに影響を及ぼしていないというのは納得できる。

→ソーシャルメディアの社交利用が“組織的文化や社会的受容、情緒的コミットメント”に影響を及ぼす理由を推測すると、ソーシャルメディアの社交利用で組織内のさまざまな人とつながり、組織に関わる情報を獲得していくことで、組織的文化への理解や同化が進むことが考えられる。

→従来的なビジネスコミュニケーションであるメールとの比較で言うと、次の二つが大きいのではないか?

 ・送信頻度=やり取りの回数が増える

 ・フランクな表現になる

 

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ソーシャルメディアが社交的に利用されることで、“組織的文化や社会的受容、情緒的コミットメント”に影響を及ぼすというのは、社内でのコミュニケーションツールとしてソーシャルメディアの利用を考えている企業などにとって有用な情報だと感じる。

→とくに、社内の従業員同士の交流を促進して、連帯感をつくりだしたいと思っている場合は有効な打ち手になるかもしれない。

→そして、コロナウイルスによるリモート環境下での新人受け入れにおいて困難になる【文化的社会化】の側面について、ソーシャルメディアの社交的利用は有効な対策となるかもしれない。

→例えば、最近はやっているZoom飲み会といったものも有効かもしれないし、組織内で同じような趣味趣向を持った者同士での雑談もソーシャルメディアの社交的利用として文化的社会化に有効なものとなるかもしれない。

→また、ソーシャルメディア上での雑談をリアルで会ったときの会話につなげていくこともより効果的なコミュニケーションとなるかもしれないですね。

 

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 以上、以前にブログで書いていた英語論文アブストレビュー記事を元に、組織的なソーシャルメディア利用による組織社会化及び組織コミットメントへの影響について書きました。

 前回も申し上げた通り、組織社会化における3つの側面の中でも、特に文化的社会化はリモート環境下で行っていくことが難しいものです。

 そして、今回ご紹介した知見は、この文化的社会化の側面に対して、有効な対策を考えるうえで有用なものかもしれません。

 例えば、slackなどのツールで業務上のコミュニケーションをとって仕事をされている中で、業務に関係ないこともリアルで雑談するような感覚でも会話することで、新人への文化的社会化を促すことができるかもしれませんね。

 

 お付き合いいただきありがとうございました。

 それでは!

 

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今日の名言

 

私たち人間が、自分たちのほうから語ることへ一緒に連れてゆくことのできるすべての言い渡しのうちで、言葉は最高のものであり、どこでも第一のものです。(『技術とは何だろうか』)

 

― ハイデッガー ―

 

 

 

「大人の学び」7つの行動  

中原淳『働く大人のための「学び」の教科書』

 行動タフな仕事から学ぶ

 行動本を1トン読む

 行動人から教えられて学ぶ

 行動越境する

 行動フィードバック

 行動場をつくる

 行動教えてみる

 

 

 ああ、学ばな。。。

 

 

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