※ブログ更新※中原研からの学び:質的研究の訴求力とフィッツジェラルドの言葉

 

 こんにちは、髙橋です。

 

 今日は毎週木曜日恒例の中原研@立教大学に参加していました。

 毎週二人の担当者がそれぞれ研究(計画)発表もしくは英語文献の発表を行います。

 今日は、ベンチャー企業における組織開発に関する研究計画の発表と、リーダーシップの評価方法に関する英語文献の発表でした。

 毎回、様々なテーマの研究発表や英語文献の発表をうかがうことができるため、大変学びがあります。

 参加するだけでも学びがありますが、後期は発表側もやらさせていただけているので、より濃度の高い経験の場になっています。

 

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 研究発表では具体的な調査方法や対象、分析方法なども内容に含まれているため、そのようなテクニカルな話題がディスカッションで取り上げられることも多いです。

 その種の議論における大きなテーマである「量的研究か質的研究か」という議論も度々出てきます。

 

 昨今のデータ至上主義とも言える状況を考慮すると、世の中的には量的研究がことさら重視されている肌感覚があります。

 しかし、

 中原研での研究発表やディスカッションに参加していると、

 実際には量的研究にもその科学性を担保する方法論があり、またそれがどのような形式や利点、限界を持っているのかということも知ることができます。

 

 今日の中原研でのディスカッションの中で印象的だったのが、

 私に中原研に参加するきっかけを与えてくださったラーンウェル代表関根さんの次のようなお話です。

 企業研修のレポートで人事担当者に量的なデータを使って報告することがありますが、時には「ちょっとよくわからない」と言われてしまうこともあります。

 逆に、インタビューなどから得た具体的な出来事やエピソードを伝えた方が相手の反応が良いということがあります。

 量的なデータだと、どうしても平均になってしまうので、ものすごく良いことやものすごく悪いことが消えてしまう、薄まってしまうんですよね。

 録音していたわけではないので100%正確ではないですが、だいたい以上のようなお話だったかと思います。

 確かに、数値的なデータよりも具体的な出来事や発言、エピソードといったものの方が相手に対して強い印象を与えることがあるというのはとても納得できます。

 例えば、サッカーの試合で、試合のスコアは覚えていないのに誰がどんなゴールを決めたということは覚えてたりします。それがスーパーボールであれば、なおさらそうです。

 このことは、企業における人材開発や組織開発といった場面でも生じるのではないでしょうか。

 人材育成の取り組みは集団に向けて行われることが多いので、そこでは対象を組織という一括りにしかねません。

 

 しかし、

 本当は組織とは個人の集合であり、個人はそれぞれユニークな存在であるはずです。

 関根さんのお話をうかがい、量的研究では失われてしまう部分を掬い上げる質的研究の重要なポイントや利点を意識しました。

 一言で申し上げれば、「質的研究の訴求力」というものを認識しました。

 

 もちろん、量的研究が明らかにするデータも伝える相手に十分なインパクトを与えるものです。

 どちらが重要でどちらが重要でない、ということではなく要は使いよう。

 

 何を調べ、何を明らかにし、誰に何を返したいのか

 

 ということとの相性次第なのだと思いました。

 

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 ちょうど、

 中原研終わりの電車内でボーっと読んでいたフィッツジェラルドの短編の書き出しで、今日の話に近い面白い言葉があったので最後に引用したいと思います。

 ある個人を語ろうとすると、それだけで人間のタイプを語ってしまう。もしタイプから始めると、話はどこにも行かなくなる。誰だっておかしな生き物だ。外に向けた顔、しゃべっている声の裏へまわれば、人に思われたいよりも、自分で思っているよりも、おかしな存在なのである。もし「ごく普通の、表裏のない男です」などと自称する人がいたならば、これはもう相当な異常者で、その異常を隠すつもりになっている、と判断してよいだろう。ごく普通で表裏がないとまで言うのは、どれだけ異常なのか知っていて、なお知らん顔をするに等しい。
 だから人間をタイプで考えるのはよそう。複数ではなく、ある一人の物語だ。

(「お坊ちゃん」『若者はみな悲しい』光文社より)

F・スコット・フィッツジェラルドF Scott Fitzgerald 1921.jpg

アメリカの小説家、短編小説家。一般には筆名のF・スコット・フィッツジェラルドとして知られる。1920年代の「失われた世代」の作家の一人とみなされ、狂騒の「ジャズ・エイジ」を描いたその作品は後世の多くの作家に影響を与えた。生前に発表した長編小説は4作品にすぎないものの、今日では20世紀のアメリカ文学を代表する小説家の一人としてその名を残している。(Wikipediaより)

 

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 例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

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「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

 ↓

 今回は行動②と行動③と行動⑦です。

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 さあ、学ばな。。。

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