※ブログ更新※なぜ退場者が出たサッカーチームは強いのか?:論理的な優位性とモチベーションの優位性の逆転現象仮説

 

こんにちは、髙橋です。

 

サッカーの試合でこんな光景を目にしたことはありませんか?

片方のチームに退場者が出て、そのチームは圧倒的に不利な状況になるかと思ったら、むしろ退場者が出たチームの方に勢いがあり、場合によっては勝利するというケースです。

様々なサッカーの試合を見てきましたが、退場者が出たチームが相手チームにコテンパンにやられてしまうという光景はあまり記憶にありません。

逆に、退場者を出したチームの方がむしろ生き生きとプレーしていることの方が多い気がします。

普通に考えれば人数の規定があるサッカーというスポーツで、退場者が出ることはそのチームが不利になると思われます。

しかし、肌感覚としては退場者を出したチームにとってその後の戦況が不利になることはそれほど多くないように思います。

 

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では実際のところはどうなのか?

順天堂大学の学生がJリーグ全試合のデータを解析した研究結果によると、レッドカードが出た後に退場者を出したチームにとって戦況が好転する確率が9%、暗転する確率は19%、変わらずが72%となっています。
つまり、81%の確率で戦況は変わらないかむしろ好転し、暗転する確率は2割以下ということです。

面白いですね。

普通に考えれば、退場者を出したチームが不利に陥ると思うでしょう。

しかし実際には、戦況が不利になることは予想以上に少ないということがわかりました。

 

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それではなぜ、退場者を出すことがそのチームにそれほど大きな不利をもたらさないのか?

数的な意味では確実に不利と言えるので、

考えるべきは選手のモチベーションです。

 

まず自分のチームから退場者が出た場合、残されたチームのメンバーは「やばい、不利な状況になった」という危機感を抱くでしょう。

そしてそれは、今まで以上のパフォーマンスを発揮し、チームが団結しなければ負けるという覚悟を引き出します。

そのような状況は残された10人の選手に高いモチベーションをもたらします。

 

一方で、相手のチームに退場者が出た場合、そのチームのメンバーは「よっしゃ、勝てるかもこの試合」という感情を抱くかもしれません。

つまるところ、「油断」が生じるのです。

この時、意識的あるいは無意識的に、このままいけば勝てる、今よりちょっと力を抜いても勝てるかもしれない、というような気の緩みが生まれます。

そのため、相手チームから退場者が出たという状況はチームのメンバーに低いモチベーションをもたらす可能性があります。

 

以上、

退場者を出したチームが思いの外戦況が不利にならない理由について、仮説的に考えてみました。

すなわち、

レッドカードにより退場者が出るということが、数的な有利不利とは反対に、退場者を出したチームに高いモチベーション、相手が退場者を出したチームに低いモチベーションをもたらすことがその原因として考えられます。

 

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孟子の言葉に、「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」というものがあります。

これは、いくら絶好の好機であったとしても地理的な有利にはかなわず、また地理的にいくら有利であっても人々のモチベーションやその団結にはかなわないということを意味しています。

レッドカード後の戦況についても同じことが言えるかもしれません。

いくら戦略的に良い条件が整ったからといってそこに結果が伴うとは限らず、むしろ人心という最も大事なポイントを抑えなければ、最後に良い結果を得るということはできないのではないでしょうか。

 

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今日は、サッカーの試合においてレッドカードがその後の戦況に与える影響を引き合いに出しながら、モチベーションやチームワークの大切さ再認識しました。

このことは、ビジネスや会社組織についても適用できるように思います。

例えば、似たようなサービスを大企業とベンチャーがリリースした時に、リソースでは圧倒的に不利なベンチャーが市場を獲得することがあります。

そのような時は、今回取り上げたような論理的な有利不利とモチベーションにおける有利不利との逆転現象が背景にあるかもしれません。

モチベーションというコンティンジェント(状況依存)な存在をいかに把握し、いかにコントロールするかということは今後の重要な探究領域であり続けると思います。

 

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回は行動⑦です。

よし、学ばな。。。

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