※ブログ更新※経営学学習メモ⑤:「戦略の定義」

 

 こんにちは、髙橋です。

 

 今日は本書における戦略の定義について取り上げます。

 例えば日本国内で見た場合、戦略の重要性は以前よりますます高まっている思います。

 というのも、経済が拡大していた時期は供給よりも需要が大きいので、戦略が奏功しやすく、あるいは戦略のせの字がなくてもサービスや商品が売れる状況がありました。

 また、人々の価値観も今ほど多様化していなかったので、顧客のマスに訴えかけるようなサービスや商品を提供すればその売り上げが立ちやすかったとも言えます。

 しかし、経済成長が低くニーズが多様化した現代では、より的確な戦略を遂行しなければ十分な売上を立てることが難しくなってきました。

 このようなことから昨今そして将来にわたって重要性が増すと思われる戦略ですが、経営学では戦略をどのように定義づけているのでしょうか。

 

 ▼

 

 ということで、

 今回も榊原清則著『経営学入門 上〈第2版〉』から経営学学習メモとして、「戦略の定義」(p.35-38)についてご紹介したいと思います。

 

 本書ではまず、戦略を次のように語ることから始めます。

 戦略とは、組織の基本的な活動の内容と範囲、経営資源の獲得・蓄積・配分、業務の構造とその基本的進め方、競争上の位置付け(ポジショニング)等々を規定する特定の意思決定です。

 ここにおける意思決定は、組織での日常的な活動における日々の意思決定とは異なるものであり、そのような日々の意思決定は戦術や日常業務に含まれます。


 ここで本書は、チャンドラーとアンドリュースによる二つの戦略の定義を紹介します。

チャンドラー

企業における長期的目標の決定と、その目標達成に必要な行動針路の選択および資源配分

アンドリュース

企業における意思決定のパターンである。それは目標・目的・標的を定めて明示し、その達成のための主要方針と計画をつくる。それはまた、遂行すべき事業の範囲を定義し、経済的および人的組織の種類を特定化し、株主、従業員、顧客および地域社会への経済的・非経済的貢献の性質を決める


 この二つの戦略の定義はどちらも、どちらかといえば長期的で、その経営資源や影響範囲が大きくまた多岐にわたる意思決定です。

 

 しかし、

 本書の著者は、以上のような定義を採用しません。

 

 ▼


 代わりに、

 本書は、目標・目的・標的と戦略とを区別するホファー=シェンデルの戦略の定義を採用しています。

 

 そして、その定義の主な内容は次の三つです。

 ①ドメイン戦略─環境との相互作用をどういう範囲で行うか
 ②資源戦略─独自能力としての経営資源をいかに獲得・蓄積・配分するか
 ③競争戦略─競合者に対してどういう独自ポジションを展開するか

 

 ①ドメイン戦略─環境との相互作用をどういう範囲で行うか

 ドメインとは生物で言えば生活空間、生存領域、あるいは勢力範囲を意味します。

 組織で言えば、環境がドメインであり、環境との相互作用を通して存続や成長が左右されます。

 ドメイン戦略は、組織の identification(自分自身を同定)に関わる戦略にとって重要な要素です。

 

 ②資源戦略─独自能力としての経営資源をいかに獲得・蓄積・配分するか

 組織の資源には、ヒト(人的資源)モノ(物的資源)カネ(財務的資源)のいわゆる三大資源に加えて、知識、情報、スキル、ノウハウ、技術、信用などのような情報的資源を含まれます。

 戦略としては、他者ができない方法でこれらの資源を獲得し、蓄積し、配分することが組織にとって重要となります。

 

 ③競争戦略─競合者に対してどういう独自ポジションを展開するか

 企業組織にとって競争は不可避な存在です。

 組織の存続、成長、衰退、滅亡に至るまで、競争の優位性は大きな影響力を持っています。

 そのため、存続および成長を志向する企業組織にとって、競争戦略は重要なポイントになります。

 

 ▼


 今日は本書における戦略の定義について取り上げました。

 ここでは二つのタイプの定義が取り上げられ、後者の定義が採用されています。

 前者と後者を比較した場合、前者の定義が長期的かつ大規模的特徴を持っているのに対し、後者の定義はそういった形容的特徴を備えていません。

 その分シンプルであり、それゆえに本質的なのだと思います。

 例えば、前者のタイプの定義はある程度の規模を持った企業組織であれば適用可能ですが、小規模な企業や創業間もない企業といった比較的スモールな組織には適用しにくい部分があるように感じます。

 一方で後者のタイプの定義は、前者では掬いきれないような組織についても適用できる内容だと思われます。

 その分、後者のタイプの定義の方が汎用的であり、包括的であると言えるでしょう。

 本書が後者のタイプの定義を採用した背景にもそのような部分が関わっているのではないでしょうか。

 

 また余談ですが、

 ドメイン戦略資源戦略競争戦略の三つの戦略は組織に限らず、個人の戦略としても十分有効性のある内容だと思います。

 自分はどのような環境があっているのか(ドメイン戦略)

 自分は何を持っていて何ができるのか(資源戦略)

 自分は他社より何が優れていてどうしたらその優位性がより高まるのか(競争戦略)

 ということを考えることは、個人のキャリアや人生にとって重要な示唆を与えてくれるかもしれません。

 

 今後も、経営学についての学習メモを残していきます。

 ↓

 ↓

 ↓

 例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

 ↓

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

 ↓

 今回は行動②と行動⑦です。

 ↓

 ↓

 ↓

 ああ、学ばな。。。

※ブログ更新※ベーグル屋のあれこれ:生活クラブさんとの試食会イベント

 

こんにちは、髙橋です。

 

昨日の午後、市ヶ谷駅で有楽町線から総武線に乗り換えようとして、東京メトロの間違った出口から出てしまい、総武線の入口までかなり歩くことになりました。

(午前中は永田町駅で20分ぐらい迷っていました。。。)

 

最初は「ミスった、めんどくさ~」と思いながら歩き始めたのですが、メトロの出口から出てJR総武線の入口まで川沿いを歩いていて、

意外に自然が多くて景色が良く、天気も快晴で気持ちのいいものでした。

駅前の橋の下には釣り堀があって、日曜日ということもあって親子連れで釣りを楽しんでいました。

(木で隠れてよく見えない。。。)

 

 ▼

 

今日はベーグル屋について少々。

 

今日は、先日の投稿でもお知らせさせていただいていた通り、manana bagel×生活クラブの「おいしい試食会」というイベントでした。

 

×

サステイナブルなひと、生活クラブ

 

このイベントは今回で3回目であり、一旦今回で一区切りとなります。

というのも、生活クラブさんの方で9月~11月が会員を増やすための強化期間となっているからです。

 

元々このイベントが始まったのは、5月に当店がオープンしたときからの常連さんだった方のすすめで、生活クラブをお店の原料の仕入れで使い始めたことがきっかけです。

もちろん、ベーグルの主原料である業務用の小麦粉や酵母などは生活クラブさんでは取り扱ってはいません。

ですので、お肉や卵を使ったベーグルの具材を調達する際に使わせていただいています。

そのような形でお取引をする中で、試食会のキャンペーンなどで使い勝手のいいスペースがなかなか借りることができずに困っているということを伺い、当店のスペースを使っていただくことになりました。

 

 ▼

 

今日は、調味料などの生活クラブの試食品、数種類の野菜の販売と合わせて、当店からはプレーンベーグル、よもぎベーグル、よもぎあんこベーグル、らんらんおやきベーグルなど数種類のベーグルをご提供させていただきました。

朝準備していた時は、雨が降っていて不安だったのですが、イベントが始まる10時半の1時間前くらいには雨がやみ、だんだんと晴れていきました。

そして、イベント時間中は常に快晴だったので、通りがかりの人やチラシを見て前回と同じくらいの人たちが来てくれました。

ありがとうございました。

 

 

よし、学ばな。。。

※ブログ更新※経営学学習メモ④:「組織研究の意義」

 

 こんにちは、髙橋です。

 

 昨日は毎週木曜日の中原研@立教大学に参加していました。

 昨日の英語文献発表では博士課程の辻さんが「The Oxford handbook leadership and organization」の中から、「政治的スキルとリーダーシップ」についての章を発表されました。

 とても面白い内容だったのでブログに書こうかなと思っていましたが、中原先生が今朝のブログでとても詳しく、またわかりやすく書かれていたのでやめました。

 その発表についてのディスカッションの中で、中原先生がこんなことをおっしゃっていたのが印象的でした。

 トランプとかを見てると、今流行っているリーダーシップの議論は優しすぎるというか、綺麗すぎる感じがする。

 トランプはオーセンティックリーダーシップか?シェアドリーダーシップか?

 違うよね(笑)

 説明可能なリーダーシップ理論がない。

 と、

 録音していたわけではないので、100%正確とはいきませんが、だいたいこんなことをおっしゃっていました。

 確かに、トランプの持っているリーダーシップを学術的見地から説明できるのかということは重要なことだと思います。

 とくに、あらゆる学問の中でも現実(シャバ)と最も結びついた学問のひとつである経営学の、リーダーシップ論が現実のリーダーシップ現象を説明できないのは少し切ない気がします。

 いやぁ、面白いなぁと聞いておりました。

 

 ▼

 

 戻ります。

 今日も経営学学習メモです。

 先日の投稿では、「グレシャムの法則」を取り上げました。

 「グレシャムの法則」は「悪貨は良貨を駆逐する」と表現され、

 悪いものが良いものを圧倒してしまうことを指します。

 

 また、組織という文脈で「グレシャムの法則」を扱ったマーチ=サイモンによれば、

 マネジャーの仕事には、戦略に代表されるような非定型的な仕事と、単純で反復的な日常業務的な仕事とがあるが、

 日常業務の遂行に追われるマネジャーは、組織にとって重要な非定型的仕事を後回しにし、結局それを棚上げして放置しがちです。

 つまり、「日常業務が戦略を駆逐する」ということが一般的現象として観測されるとのことでした。

 

 ▼

 

 ↑もそうですが、

 これまでこのブログでも「組織」について知っていることや学んだことをお伝えしたり、考えてきました。

 例えば、【勝手に組織社会化研究室-KOS-LAB-】企画もそうですね。

 

 ところで、

 組織について学ぶことや研究することにはどのような意味、どのような意義があるのでしょうか?

 すなわち、

 組織研究はなぜ重要だと言えるのでしょうか?

 

 ということで、

 今回も榊原清則著『経営学入門 上〈第2版〉』から経営学学習メモとして、「組織研究の意義」(p.25-6)についてご紹介したいと思います。

 

 ▼

 

 本書では、

 「組織研究の意義」として、3つの点が言及されています。

 

 一つ目は、

 われわれの社会のあらゆる部面に組織現象がまさに浸透しているからです。

 仮に「われわれの世界から組織がなくなったら?」と考えてみます。

想像するのも難しいのではないでしょうか。

 原始時代ならまだしも、文明社会となった人間の生活の中から組織という存在の無い状態を考えることは困難です。

 それほどに、われわれ人間の周りのあらゆるものがそれ自体やその背景に「組織」を持っていると言えます。

 

 二つ目は、

 組織に関する現象はこのように誰にとっても極めて日常的でありふれたものなので、自分の経験に根差す直観的な説明や仮説をだれしも持っているものです。その素朴で直観的な説明や仮説を科学的・体系的に構築されてきた命題(=議論)に置き換えること

 一つ目でわかったように、組織はすべての人間に対し身近な存在であり、それは人間の集合です。

 そのため、その参入者たる人間は、それぞれに組織現象に遭遇し、

 そのような経験の中から、組織に関する仮説を持ちます。

 例えば、「この組織は、××のときに○○する傾向がある」「これまで見てきたあの組織もこの組織も○○していたなぁ」とか。

 このような人間の持つ「素朴で直観的な説明や仮説」を検証し、他の組織で起こっている現象の把握や将来的に起こりうる組織現象の予測などに適用可能な法則や命題をつくりだすことが、この組織研究の二つ目の意義だと言えます。

 

 三つ目は、

 世の中には組織とは無縁に生きてゆきたいと堅く思い決めている人もいるでしょうが、大多数の人々は、なにか自分自身の目標遂行のために組織を利用したいと考えているに違いありません。その場合、既存の組織の活用を図る人もいれば、新しい組織を自ら創ろうとする人もいるでしょう。いずれの場合にせよ、そういう人々にとって組織研究は現実的に有用な知見を提供することができる

 一つ目は、組織がわれわれ個人にとって切っても切れない関係にあること、

 二つ目は、その組織で生じる現象を素朴な直観から科学的な命題への変化させること

 でした。

 

 そして、最後の三つ目は、組織研究によって実際に生み出される知見の持つ有用性について言及しています。

 一つ目の意義でわかるとおり、われわれは日常生活のあらゆる場面で組織と関係します。

 そして、ある個人がある目標を持ち、それに向かって事をなすときに組織が不可欠になる可能性が高いでしょう。

 その時、組織研究が提供する組織にまつわる科学的な法則や命題は、実際に有用なものであることが明らかです。

 

 以上の三つの組織研究の意義からわかるとおり、

 組織研究はわれわれ人間全員にとって有意義なものと言えるのではないでしょうか。

 

 ▼

 

 今日は、組織研究の意義、つまり組織研究はなぜ重要なのかということについて、ご紹介させていただきました。

 本ブログでも組織にまつわる研究や学びをこれからも引き続きシェアできたらいいなと思っています。

 

 今後も、経営学についての学習メモを残していきます。

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 ↓

 例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

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「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

 ↓

 今回は行動②と行動⑦です。

 ↓

 ↓

 ↓

 よし、学ばな。。。

※ブログ更新※ベーグル屋のあれこれ:テレビ放映とベーグルランチ会

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日はベーグル屋について少々。

 

先日の投稿では、当店が紹介された千葉テレビ「熱血BO-SO TV」の放送(11月2日)についてのお知らせしました。

そして、、、無事放送されました。

 

(テレビの中の母を指さす姪っ子と甥っ子)

 

そして早速、

翌営業日の朝からテレビを見たお客様がベーグルを買いに来てくれました。

テレビのおかげで少し遠くから買いに来てくれるお客様が最近ちらほらといらっしゃるみたいです。

嬉しいことです。

 

ちなみに、

千葉テレビさんから放送部分のDVDが送られてきました。

ありがとうございます。

 

 ▼

 

また、

試食会など、最近ちょこちょこと定休日に店舗スペースを使ったイベントをしているのですが、

今週の月曜日は「ベーグルランチ会」なるものが開催されました。

試食会でもコラボさせていただいている生協の「生活クラブ」の会員で当店の常連のお客様でもあるFさんからお声がけいただいたことがきっかけです。

 

当日は、「生活クラブ」さんが募集して集めていただいた数名の参加者とFさん、そして母とで11時~13時まで「生活クラブ」の商品や当店のベーグル、食事、健康などについてお話をしながら食事をして過ごしていました。

当日のお食事のメニューはこちら↓

・ボルシチ(牛肉とビーツを使ったスープ)←サワークリームのせ

・サラダと粉を使わない唐揚げ(鰹節をまぶして揚げる)

・自家製ピクルス

・ルイボスティー

 

自分はほぼ2Fに居ましたが、1Fのお店からつねに笑い声が聞こえてしました。

母にとっても楽しい会になったようで良かったです。

 

 ▼

 

来週月曜日(11月18日)は、9月から開催しているmanana bagel×生活クラブの「おいしい試食会」の第3回目が開催予定です。

当日は生活クラブの商品試食、新鮮野菜の販売のほか、manana bagelからは「プレーン」など数種のシンプル系ベーグルと11月からの新作「らんらんおやき」を販売予定です。

 

 ▼

 

今日はベーグル屋について、テレビ放映&ベーグルランチ会開催の報告とお知らせをしました。

ああ、学ばな。。。

※ブログ更新※経営学学習メモ③:「グレシャムの法則=悪貨は良貨を駆逐する」、日々の細々とした出来事にとらわれて大切なものを見失わないために

 

こんにちは、髙橋です。

 

皆さんは「グレシャムの法則」というものをご存知でしょうか。

「グレシャムの法則」は、戦略の制度化の意義を理論的に基礎づけたとされる古典的経済法則を指します。

グレシャムと言うのは、元々この法則を唱えたトーマス・グレシャムから取ったものです。

この法則はたいてい次のような言葉で表現されます。

「悪貨は良貨を駆逐する」

シンプルには、「悪いものが良いものを圧倒する」ということをさしています。

もう少し具体的に表現すると、

品質が悪く値段が安い商品が品質は良いが値段の高い商品を圧倒し市場を占めるというような経済法則です。

すなわち、

「良い=優れている」ということがすなわち市場での優位性とはならず、
むしろ「悪い=劣っている」ことが市場での優位性を獲得すると主張するものです。

今回も榊原清則著『経営学入門 上〈第2版〉』から経営学学習メモとして、今日は「グレシャムの法則」を取り上げます。

 

 ▼

 

この「グレシャムの法則」は、市場経済における企業同士や商品対商品でもシェア争いといった場面だけでなく、組織内での人々の意思や判断においても観測されます。

このことを主張したマーチ=サイモンによれば、次のようなケースが考えられるそうです。

マネジャーの仕事には、戦略に代表されるような非定型的な仕事と、単純で反復的な日常業務的な仕事とがありますが、日常業務の遂行に終われるマネジャーは、組織にとって重要な非定型的仕事を後回しにし、結局それを棚上げして放置しがちです。

その結果、日常業務の遂行に毎日努力していると、長期的で、関連する経営資源が大きく、またその影響範囲が広範囲に及ぶ意思決定、すなわち戦略について考える姿勢は、マネジャーの間でだんだん失われていきます。

いわば「日常業務が戦略を駆逐する」のであり、これこそが組織の中のグレシャムの法則とマーチ=サイモンが呼ぶ現象です。

このようなことは広く組織に見られる一般的現象とされます。

 

 ▼

 

そのような認識を踏まえると、

組織の経営にとって重要な仕事である戦略への取り組みは、日常業務と切り離すべきであり、

戦略に特化した専門のチームや部署を置くか、あるいは組織の外にそのような役割を置くということ、

以上のことが合理的であると考えられます。

このことから、「グレシャムの法則は戦略の制度化の意義を理論的に基礎づけた」とされます。

 

 ▼

 

ところで、

組織において戦略を最も重視しなければならないポジションはそのトップ、企業でいえば社長がその地位にあります。

その社長というポジションにおいても、「グレシャムの法則」による現象は生じることでしょう。

特に、社内から出世して社長に上り詰めたようなサラリーマン社長はそのような現象を生じさせやすいのではないでしょうか。

その会社の中で長く働いてきて、会社の歴史を知っており、社内の様々な人々と交流があるサラリーマン社長は、多くのしがらみの中で経営の舵取りをすることになります。

しかし会社を経営していく中ではさまざまな困難に遭遇します。時には、社内の一部が不利益を被るような決断をしなければならない場面に出くわすこともあるでしょう。

そのような時に、サラリーマン社長の場合は、創業者や専門経営者のような立場の人たちと比べたとき、社内でのしがらみが邪魔をして判断を誤らせたり遅らせたりする可能性が比較的多いでしょう。

このような場合、組織の経営という意味では最も優先されるべき戦略的判断が、組織内での瑣末な人間関係や政治力学によって駆逐されるという「グレシャムの法則」的現象が生じていると言えます。

 

 ▼

 

おそらく人や組織は知らず知らずのうちに「グレシャムの法則」にとらわれ、ついつい最も優先すべきものや重要なものが視界から外れて行ってしまうのでしょう。

そのような状態に陥らないためには、折に触れて自分自身と向き合い、最も優先すべきものや重要なものは何であるかを問うていく必要があるのかもしれません。(自戒を込めて、涙)

 

 ▼

 

今日は、「グレシャムの法則」=「悪貨は良貨を駆逐する」取り上げ、その組織内バージョンである「日常業務が戦力を駆逐する」という現象を紹介しました。

今日お伝えしたことは、一個人というパーソナルな文脈でも重要なことだと思います。

日々のやることに追われ短期的行動に終始し、いつのまにか自分の人生にとって重要なことや長期的目標忘れてしまっているという経験は多くの人が持っていると思います。

この機会に、自分の人生にとって何が大切なのか考え直すのも良いかもしれません。(自戒を込めて、涙)←2度目

 

あなたは今「グレシャムの法則」にとらわれていませんか?
あなたの人生にとって最も大切なものは何ですか?

 

今後も、経営学についての学習メモを残していきたいと思っています。

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回は行動②と行動⑦です。

ああ、学ばな。。。

※ブログ更新※なぜ退場者が出たサッカーチームは強いのか?:論理的な優位性とモチベーションの優位性の逆転現象仮説

 

こんにちは、髙橋です。

 

サッカーの試合でこんな光景を目にしたことはありませんか?

片方のチームに退場者が出て、そのチームは圧倒的に不利な状況になるかと思ったら、むしろ退場者が出たチームの方に勢いがあり、場合によっては勝利するというケースです。

様々なサッカーの試合を見てきましたが、退場者が出たチームが相手チームにコテンパンにやられてしまうという光景はあまり記憶にありません。

逆に、退場者を出したチームの方がむしろ生き生きとプレーしていることの方が多い気がします。

普通に考えれば人数の規定があるサッカーというスポーツで、退場者が出ることはそのチームが不利になると思われます。

しかし、肌感覚としては退場者を出したチームにとってその後の戦況が不利になることはそれほど多くないように思います。

 

 ▼

 

では実際のところはどうなのか?

順天堂大学の学生がJリーグ全試合のデータを解析した研究結果によると、レッドカードが出た後に退場者を出したチームにとって戦況が好転する確率が9%、暗転する確率は19%、変わらずが72%となっています。
つまり、81%の確率で戦況は変わらないかむしろ好転し、暗転する確率は2割以下ということです。

面白いですね。

普通に考えれば、退場者を出したチームが不利に陥ると思うでしょう。

しかし実際には、戦況が不利になることは予想以上に少ないということがわかりました。

 

 ▼

 

それではなぜ、退場者を出すことがそのチームにそれほど大きな不利をもたらさないのか?

数的な意味では確実に不利と言えるので、

考えるべきは選手のモチベーションです。

 

まず自分のチームから退場者が出た場合、残されたチームのメンバーは「やばい、不利な状況になった」という危機感を抱くでしょう。

そしてそれは、今まで以上のパフォーマンスを発揮し、チームが団結しなければ負けるという覚悟を引き出します。

そのような状況は残された10人の選手に高いモチベーションをもたらします。

 

一方で、相手のチームに退場者が出た場合、そのチームのメンバーは「よっしゃ、勝てるかもこの試合」という感情を抱くかもしれません。

つまるところ、「油断」が生じるのです。

この時、意識的あるいは無意識的に、このままいけば勝てる、今よりちょっと力を抜いても勝てるかもしれない、というような気の緩みが生まれます。

そのため、相手チームから退場者が出たという状況はチームのメンバーに低いモチベーションをもたらす可能性があります。

 

以上、

退場者を出したチームが思いの外戦況が不利にならない理由について、仮説的に考えてみました。

すなわち、

レッドカードにより退場者が出るということが、数的な有利不利とは反対に、退場者を出したチームに高いモチベーション、相手が退場者を出したチームに低いモチベーションをもたらすことがその原因として考えられます。

 

 ▼

 

孟子の言葉に、「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」というものがあります。

これは、いくら絶好の好機であったとしても地理的な有利にはかなわず、また地理的にいくら有利であっても人々のモチベーションやその団結にはかなわないということを意味しています。

レッドカード後の戦況についても同じことが言えるかもしれません。

いくら戦略的に良い条件が整ったからといってそこに結果が伴うとは限らず、むしろ人心という最も大事なポイントを抑えなければ、最後に良い結果を得るということはできないのではないでしょうか。

 

 ▼

 

今日は、サッカーの試合においてレッドカードがその後の戦況に与える影響を引き合いに出しながら、モチベーションやチームワークの大切さ再認識しました。

このことは、ビジネスや会社組織についても適用できるように思います。

例えば、似たようなサービスを大企業とベンチャーがリリースした時に、リソースでは圧倒的に不利なベンチャーが市場を獲得することがあります。

そのような時は、今回取り上げたような論理的な有利不利とモチベーションにおける有利不利との逆転現象が背景にあるかもしれません。

モチベーションというコンティンジェント(状況依存)な存在をいかに把握し、いかにコントロールするかということは今後の重要な探究領域であり続けると思います。

 

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回は行動⑦です。

よし、学ばな。。。

※ブログ更新※経営学学習メモ②:「組織とは何か」(4つの条件)

 

こんにちは、髙橋です。

 

皆さまの中に、生まれてからこのかた、「組織に所属したことがない」という人はおられますでしょうか?

おそらくいないでしょう。

「人間は社会的動物」と言われることもあるように、複数の個体から成る集団に所属し、貢献し、またその集団から生み出される利益に与かることで生活が維持されているといえます。

ここで「集団」と言いましたが、

それより身近な言葉で表現すれば、それは「組織」と呼ばれるものでしょう。

 

 ▼

 

今日の経営学学習メモでは、この「組織」について取り上げ、特にその定義について確認したいと思います。

今日も参考にするのはこちらの書籍です↓

榊原清則著『経営学入門 上〈第2版〉』日経文庫

今日は、本書の中で「組織とは何か」といった点を解説している部分についてメモします。

 

 ▼

 

前回、経営学という学問の対象が企業であることをお伝えしました。

ここでは、企業=組織という前提をおいたうえ、その組織の特徴が確認されます。

経営学の対象である企業は、組織あるいは組織体の一種です。

ここに組織とは、意識的に調整された複数の人間の活動の集合体を意味します。

それは一定の境界を持ち、共通目標の遂行を目指します。

ここでのポイントは、

「意識的に調整された」

「一定の境界を持ち」

の2つだと思います。

 

「意識的に調整された」

→これは、組織に「マネジメント」が存在しているということだと解釈できます。逆に、意識的に調整されていない、つまり個々人がバラバラな考えをもち、それに従ってバラバラに行動している状態はマネジメントが存在しない状態です。そのため、意識的に調整されているということは、そこには「マネジメント」が存在し、個々人が集合的な理念や方針を共有している状態と考えられます。

 

「一定の境界を持ち」

→これは当然と言えば当然ですが、企業のような組織体は、だれでも自由に入って、いつでも勝手に出ていける公園のような存在ではありません。例えば、新卒で会社に入社する場合でも、入社試験、入社式、新人研修など様々な通過儀礼(イニシエーション)を経てその組織における「成員性」を獲得していく必要があります。入社試験のように公式的なものもあれば、非公式的なものもありますが、組織に入る時やそこから出ていく時には少なくとも何らかの「変化」が生じます。組織の入出に伴う変化こそがそこに境界があることを証していると言えるでしょう。

 

 ▼

 

そして、

組織の定義については、次の4点にまとめられています。

 

①複数の人間が集まるということが組織の前提。逆に言うと一人の人間では組織とは言えない。複数の人間がともに活動する集合体、それが組織。

複数の人間の集まりが組織というのは当然です。

ただ、こう考えることもできます。単に組織として複数の人間が所属していても、個々がバラバラに行動し、組織としての考えを全く共有していないとすれば、それは組織と言えるのか?ということです。

ただ単に複数の人間がいるだけで組織と考えるのは定義としては正しいかもしれないが、あるべき組織の姿という点ではそれだけでは十分ではないかもしれません。そのような点が次の②~が補足します。

 

②組織は意識的に調整された複数の人間の活動の集合体。「意識的に調整された」というのは、そこに管理あるいはマネジメントが存在することを意味する。

これは先ほど↑に書いたことと同じ内容です。「意識的に調整された」=「マネジメントが存在する」

 

③組織のメンバーと非メンバーを区別する境界があり、組織のメンバーは一定の継続的な関係を結んでいること。

こちらも、前半部は↑で説明した「一定の境界を持つ」ということの繰り返しです。

しかし、こちらでは「一定の継続的な関係」という点が付加されています。この継続的な関係とは、「毎日顔を合わせる」というような条件があるわけではありあません。

たとえ1年に1回集まる同窓会でもそれは十分に「一定の継続的な関係」を結んでいると言えます。

つまりは、回数や頻度、時間や期間に決まりがあるわけではなく、「一回限りでない」ということだと解釈できます。

またそれは、今後も関係があるということを内包するので、その意味で組織とは本来「未来志向性」を有するものとも言えるでしょう。

 

④組織には目標あるいは目的が存在するということ。本来組織は何らか特定の目標を遂行するために生まれるもの。しかし組織の存続それ自体が組織の目標となるといった一種の転倒現象の存在する。

組織の目的や目標というものは、私的には「組織外にある目的」と「組織内にある目的」の二つに区分できると思います。

前者は、例えば○○という社会問題を解決するサービスを提供するというもの。後者は、お金儲けをするということや働く人の生活を維持すること、あるいは同じことに興味のある人同士で交流するといったものです。

これは、どちらか一つしかないというよりも両方の種類の目的をもっていることの方が普通だと思います。少なくとも、組織が何らかの目的もなく存在、継続していくことは難しいでしょう。

ただ、筆者も指摘しているように、組織の存続自体が目的化している場合もあるかもしれません。

これは、変化の少ない時代であれば問題なかったかもしれませんが、外部環境の変化の激しい現在や今後では、組織の存続を目的してしまった組織が実際に存続することはますます困難になるのではないでしょうか。

 

 ▼

 

今日は榊原著『経営学入門』より、「組織とは何か」ということについて、学習メモを残しました。

そこでは、組織を組織たらしめる4つの条件が述べられていました。

皆さまの組織ではこの4つの条件が満たされていますでしょうか?

もし、危ういなと思われる条件があるようでしたら、その点に組織の弱点が潜んでいるかもしれませんね。

 

今後も、経営学についての学習メモを残していきたいと思っています。

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回は行動②と行動⑦です。

ああ、学ばな。。。

※ブログ更新※「役に立つ」から「意味がある」へ:ラーニングイノベーション論で山口周さんのお話を聞いた!そして、experimentingの重要さを実感した件

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日は慶應MCC「ラーニングイノベーション論」のSession12。

今回のゲスト講師は山口周さん。

このブログでも【本を1トン読む】の中で何度も登場しています。

※ブログ更新※【行動②本を1トン読む】20190822

※ブログ更新※【行動②本を1トン読む】20191008

※ブログ更新※【行動②本を1トン読む】20191025

 

講師が中原淳と山口周というあまりにも豪華な講座(金銭的価値にしても相当高価だと思われます、笑)。

 

今回、山口さんがしてくださったお話のテーマは↓

経営におけるアートとサイエンス
〜働く大人が育む「美意識・感性」とは〜

 

山口さんの著作が好きな方であれば分かると思いますが、ド直球のテーマです。

私も山口さんの本を何冊も読んでいるので、このタイトルを見ただけでだいたいどんな内容を話されるかというのはすぐにわかります。

 

ただ、

直接本人がリアルタイムで、目の前で話されているということ自体が重要であり、「パワー」があります。

そしてやはり、単純に面白かったー!ということ。

 

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話の内容については、

これまでブログの中で本を紹介した時に既に書いていることですし、山口さんの本を直接読んでいただくのが一番分かりやすいと思うので細かいことは書きませんん。

山口さんがおっしゃっているのは、現代の世の中において大きな価値転換が起こっているということです。

 

山口’s ワードで言うところの

「役に立つものから意味のあるものへ」

という一言に尽きます。

 

役に立つもの、つまり正解のあるものが飽和状態となり供給過剰となっていることから価値はどんどん下がっています。

そのため利便性をさらに向上させたところでそれほどの価値の差を生まなくなってきています。

例えばテレビが4型から8型になったところで価値が何倍にも膨れ上がるということはありません。

一方で、「人の心を動かすもの」「人の感性に触れるもの」は大きな価値を生みます。

例えば、薪ストーブや暖炉は、熱交換率のような暖房としての能力はエアコンに遠く及びませんがエアコンよりも高い価値で取引されています。

このような世の中の価値観の変化には、物があって当たり前の時代になったこと、そしてそれゆえに多様なものを人々が求めるようになったこと、という背景があります。

そして今後は、正解のあるものについては AI やロボットが担う時代になることが予想されます。

そのため、人間は役に立つものや正解のあるもの(サイエンス)との距離を考え直し、意味のあるものや正解のないものを生み出したり、問題を見つける美意識や感性(アート)の視点をビジネスに取り入れて行く必要があります。

以上が山口さんが話されていたことのざっくりとしたまとめです。

 

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また、こんな興味深い話もされていました。

アートの視点で物事をなすことや表現することは一般的には「恥ずかしい」「怖い」と感じることが多いものです。

例えば、具体的な数字やデータからロジカルに説明をすることに恥ずかしさを感じるというのはあまりないと思いますが、自分の考え感じたことをポエムにして発表するとしたらおそらくほとんどの方が恥ずかしいと感じると思います。

これは極端な例ではありますが、ストーリーのあるもの意味のあるものを表現するのは最初多少の恥ずかしさや怖さを感じるものです。

この恥ずかしさや怖さを超えて試してみること、つまり「やってみる」ということをできるかどうかということがこれからの時代の優秀さに関わってくる可能性が高いのです。

 

この話を聞いていて私が思ったのは、このブログで私がたびたび取り上げている「プロアクティブ行動」です。

プロアクティブ行動は、他社から指示されて行うリアクティブな行動の逆で、先に起こることを予測してあらかじめ行動することです。

このプロアクティブ行動の一つの種類で、experimentingという概念があります。

正確には「実験すること」といった意味になりますが、ビジネス行動としては「やってみる」ということに他なりません。

 

なぜexperimentingが重要だと思うかと言うと、

意味のあるものを作り出すような「クリエイティビティ」は、他者から口で説明されて理解し実践できるようになるようなスキル的なものではありません。

今日の質疑応答の中で中原先生も山口さんもおっしゃっていたことですが、意味のあるモノを生み出すようなクリエイティビティを身につけるには実際に作ってみるということ以外に有望な打ち手がありません。

そのため、今後企業が自社の従業員に「意味のあるモノ」をつくりだすチカラを付けてもらうためには、実際に「やってみる」機会をつくり、その繰り返しから経験学習をしていってもらう必要があるかもしれません。

人は心の中で「これ面白いな」「やってみたいな」と思うことは多々あります。

ただ、それを実際に「やってみる=experimenting」という人はどれくらいいるのでしょうか。

「やってみる」ことは恥ずかしかったり、怖いものですので、なかなか実行に移せません。

だからこそ、

山口さんが唱える今の価値転換の時代において、今後experimentingはとくに重要なビジネス行動になってくると思われます。

 

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今日は、「ラーニングイノベーション論」での山口周さんのお話をシェアさせていただきました。

山口さんの「役に立つから意味があるへ」の話は、Youtubeに良い動画がありますのでおすすめです→講演@立教大学の動画:「AI時代の新しい思考法(山口揚平・山口周)」

また、今後のビジネスではexperimenting、つまり「やってみる」ということの重要性が増していくと思われます。同時に、研究の領域でもexperimentingへの注目が今後高まっていくかもしれません。

 

また、個人的に山口さんのお話を聞きながら、「これ面白そうだな」「役に立たないけと意味がある(ストーリーがある)な」と思ったものがあったので、とりあえず試作(experimenting)してみたいと思います。

 

最後に、、、

山口さんの『武器になる哲学』にサインをいただきました。

 

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回も行動③と行動⑦です。

よし、学ばな。。。

※ブログ更新※あなたのリーダーシップがworkしないのは、あなたと部下のリーダーシップのミスマッチが原因かもしれない!?:「暗黙のリーダーシップ理論」とは何か?

 

こんにちは、髙橋です。

 

今日の午前中は、立教大学の中原研(大学院のゼミ)に参加していました。

ラーンウェル関根さんやゼミ長である博士課程の辻さんのご厚意で、後期のゼミに毎週参加させていただいております。(ありがとうございます。)

 

先週はゼミ自体がお休みだったので、前回は先々週でした。

前回は私が発表担当だったので、私がやりたいと思っている研究内容について発表させていただきました。

面識のある方やこのブログを読んでいただいている方はどんな内容であるかが少し想像できるかもしれません。

内容としては、中途採用者の組織再社会化が大きなテーマで、中途採用者の組織適応を促す上司行動のあり方というものが小さなテーマです。

 

発表&フィードバックからの気づきとしては、

・私(高橋)自身が本当に明らかにしたいポイント、場所がまだ明確でない

・上司―部下という二項的な切り取り方は実践の場面を考えたときにナンセンスになりかねない

という二つが大きいです。

今後も先行研究の検討や計画の見直しを進めていかなければなりません。

 

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と、

私の発表内容についての話はここまでにして、今日は本日の中原研で学んだ内容について少しおすそわけしたいと思います。

 

今日、英語文献発表を担当されていた伊倉さんの発表内容が興味深いものでした。

担当されていた文献は↓です。

題目:Leadership and Social Networks: Initiating a Different Dialog

著者:Raymond T. Sparrowe

 

本論文は、リーダーシップ理論とソーシャルネットワークの視点を統合したリーダーシップ研究の新しいアプローチを提案しているものとのことです。

また、従来の研究との違いとして、従来のアプローチはソーシャルネットワークの概念を中心に展開するものであったが、この著者が主張するのはリーダーシップ理論に重きを置いたアプローチであるとのことでした。

以上、本論文のザックリした概要となります。

 

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ここでは、この論文の詳しい内容について踏み込んでいくことはありません。

ここで取り上げたいのは、論文の中のキーワードとなっている「暗黙のリーダーシップ理論(Implicit Leadership Theory=ILT)」というものです。

こちらの概念が聞いていてとても面白いと思ったので、こちらで紹介させていただきたいと思いました。

 

この「暗黙のリーダーシップ理論」をまたザックリと説明すると、

「フォロアーが抱いているリーダー像」

のことです。

 

もう少し詳しく説明すると、

フォロワーはリーダーシップを認知するにあたり,リーダーの行動の観察から直接的に認知するのではなく,自身の抱く暗黙のリーダーシップ理論から影響を受けて認知するというわけである。つまり,どのような暗黙のリーダーシップ理論を持つかによって,同じリーダーの行動でもリーダーシップとして認知される場合とされない場合もありうるということである。(小野  2012)

つまり、フォロワーが持っている「リーダーとはかくあるべし」というものが、リーダーのリーダーシップ行動を認知フレームとして機能しているということです。

 

例えば、

「リーダーっちゅうもんは『カリスマ』のことや!強い意志と実行力で周りを巻き込み、引っ張っていく存在こそがリーダーや!」

と考えているA君が居たとします。

この時、彼は「リーダー=カリスマ」という「暗黙のリーダーシップ理論」を有していると言うことができます。

そんな彼に対して、彼の上司(リーダー)が「サーバントリーダーシップ」を発揮して、

「A君、君がやりたい仕事、やる気の出る仕事は何ですか?もしそういうものがあれば、私は君がやりたい仕事を全力で支援し、応援したいと思っています」

と働きかけたとします。

 

ここで、

上司(リーダー)自身は、自分はA君に対してリーダーシップ行動をしていると考えているかもしれません。

しかし、

A君はそれをリーダーシップ行動(あるいはリーダーらしい働きかけ)と思っていないかもしれません。

なぜなら、

A君の持っている暗黙のリーダーシップ理論とリーダーが使っているリーダーシップ理論がミスマッチを起こしているからです。

そして、このリーダーシップ理論のミスマッチが起こっている状態と、マッチングがうまくいっている状態では、リーダーからの働きかけの効果が異なってきます。

 

極端な表現ですが、

「Suicaでタッチ!」のパネルに何度もTカードを押し当てたところで、「ピッ!」と反応してくれないようなものです。

カリスマこそがリーダーと考えている人に対して、いくらサーバントリーダーシップを発揮しても響かない(かもしれない)。

 

また実務的な観点で言うと、

リーダーシップの定義やあり方について、チームや組織の中で個々人がまったく違うものを想定していると、リーダーシップの発揮が難しくなる可能性があると考えられます。

ただ、論文の中でも言及されていましたが、

この「暗黙のリーダーシップ理論」は個々人の内面的・経験的な違いだけでなく、その時間(時期)や場所によって変化するもの、つまりコンテクストに依存するもののようです。

そのため、「暗黙のリーダーシップ理論」はあまりにも多様であり複雑なものであると言えます。

 

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その多様さや複雑さを考慮すると、個々人が抱いている「暗黙のリーダーシップ理論」をあぶりだして、それについて個々に対応するようなことは限りなく不可能と思われます。

そのような困難さを考え合わせると、

チーム・組織の中で「暗黙のリーダーシップ理論」による隠れた弊害・困難を回避していくためには、

1.チームや組織で「あるべきリーダーシップ像」を決める

2.「あるべきリーダーシップ像」を共有する

3.「あるべきリーダーシップ像」に基づいたリーダーとしての振舞いを定義、共有、訓練する

という3つのプロセスを踏む必要があるかもしれません。

 

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今日は、中原研で学んだ面白いリーダーシップへの視点・アプローチについて「おすそわけ」としてシェアさせていただきました。

この研究は研究蓄積自体が少ないようで、また実務レベルでもあまり意識されていない概念・視点なのではないでしょうか。

今後のリーダーシップ研究やチーム研究で注目が高まってくるかもしれませんね。

 

あなたのフォロワーはどんな「暗黙のリーダーシップ理論」を持っていると思いますか?

あなたのリーダーとしての振舞いはフォロワーの「暗黙のリーダーシップ理論」とマッチしていると思いますか?

 

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回は行動③と行動⑦です。

今日は中原研からの学びをシェアしました。

英語文献発表を担当された伊倉さん、お疲れ様でした。大変勉強になりました。ありがとうございます。

ああ、学ばな。。。

※ブログ更新※経営学学習メモ①:「経営学とは何か」「経済学とは何が違うのか」

 

こんにちは、髙橋です。

 

このブログでも時々書いてきましたが、これから大学院受験を控えており、そのための受験勉強も進めております。(やることがまだまだたくさん・・・)

受験先が経営学研究科経営学専攻のため、試験では経営学の基本的な知識の有無を問われることになります。

そのため、経営学の基礎が学べる書籍を読んでいるのですが、ただ読むだけだと知識の定着という面で効率が悪いと思うので、ブログを通してアウトプットをすることでインプットの質と効率を高めたいと思っていました。

 

そんなわけで、

今日からちょこちょこと経営学の基礎知識を学習メモとして残していきたいと思っています。

 

今読んでる本はこちらの本です↓

榊原清則著『経営学入門 上〈第2版〉』日経文庫

 

 

今日は、本書の最初の部分である「経営学とは何か」「経済学とは何が違うのか」といった点を解説している部分についてメモします。

 

「経営学とは何か」

・本書において経営学とは、「企業」という特定の領域を対象とする領域学のことです

・「〇〇学」と呼ばれているものの中には「ディシプリン」と「領域」という二種類があります。前者は、特定の限られた変数群と一定の理論枠組みとを用いて、対象世界に接近する学です。それに対して後者は、変数群や理論枠組みを特定化するのではなく、むしろ対象世界を特定化して、それに対して多面的に接近する学です。

・領域学としての経営学の対象は企業です。企業は経済の中心です。我々の日常生活は企業が生産する財・サービスの上に成り立っています。

●ディシプリン型:特定の方法や理論で対象に接近する

●領域型:対象を限定して、様々な方法や理論で接近する

→経営学は「領域型」の学問

※「領域学」という表現は初めて聞いた!一般的な用語なのかな?

 

「経済学とは何が違うのか」

・経営学は、しばしば経済学と類似の学問とみなされてきました。しかしこの二つは根本的に性格が異なっています。(中略)経済学は、その現象に対して特定ディシプリンで接近しようとします。あくまでも「経済学的」な分析が狙いです。それに対して経営学は、その現象に関わる企業に焦点を当てて、いくつかの異なったディシプリンから多面的に接近しようとします。

・理論には詳しいけれど現実の経済はさっぱり説明できないといった経済学者が少なくありません。それに比べると、経営学者の間には経営や企業に関わる現象に直接的に接近していく人が多くみられます。彼らは多面的・弾力的で、議論が生き生きとしているけれど、どこか行儀が悪いという印象があります。文字通りディシプリン(原義は規律やしつけといった意)のない人が多く見受けられます。

「行儀が悪い」というのは面白い表現ですね。

理論に傾きがちで現実から離れている印象を受ける経済学をチクリとしつつ、経営学側についても自虐風に説明しています

 

ひとつ前の「経営学とは何か」で分類したディシプリン型/領域型という分類を使い、経済学と経営学との違いを説明しています。

この二種類の分類を使って経済学と経営学との違いを説明しているのは初めて見ましたが、結果的に説明されていることはこれまで私自身が持っていたそれぞれのイメージとあまりかわらないものでした。

つまり、

経済学は「経済学的な」特定の手法で現象を「分析すること」を目的としているイメージがあります。

一方で、経営学ではなるべく具体的な部分に入り込み(時には、重要な人物に対する直接接近やインタビューを行って)、あるいは介入して対象に接近します。そこでは、絶対的なやるべきことは決まっておらず、ある種「なんでもあり」とも言えるのかもしれません。そんなイメージがあります。

 

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今日は榊原著『経営学入門』より、「経営学とは何か」「経済学とは何が違うのか」ということについて、学習メモを残しました。

特に「経営学とは何か」ということについては、他の書籍ではまた別の説明があると思いますので、それらと比較してみるのも面白いかもしれませんね。

今後も、ちょこちょこと経営学の学習メモを残していきたいと思っています。

例によって、下記の行動原則にあてはめてみます。

「大人の学び」7つの行動(中原淳著『働く大人のための「学び」の教科書』

行動 タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ

行動 本を1トン読む

行動 人から教えられて学ぶ

行動 越境する

行動 フィードバックをとりに行く

行動 場をつくる

行動 教えてみる

今回は行動②と行動⑦です。

経営学学習メモは今日からスタート!引き続きやっていきたいと思います~

よし、学ばな。。。